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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

化膿性脊椎炎の疑い

2017年05月08日 | Weblog

 一昨日の連休中に60歳代半ばの男性が、微熱と腰痛で受診していた。何でも4月初めから発熱・咳が続いて、内科クリニックで治療をうけたそうだ。治療の途中で肺炎と言われたという話だった。何度か抗菌薬を変えたらしい。胸部X線で肺炎はなかった。腰痛は安静時にも感じる。

 比較的救急外来での画像検査は空いていたので、MRの特異な技師さんだったこともあり、腰椎MRIを行った。L3・4の椎間板を中心にL3とL4に炎症像がある(脂肪抑制T2高信号)。炎症反応も軽度に上昇していた。化膿性脊椎炎が疑われる。血液培養を2セット提出した。NSAID内服で経過をみて、連休明けに外来にきてもらうことにしていた。

 今日外来に来たが、微熱・腰痛は同じだった。放射線科医にMRIを診てもらうと、炎症像はあるが、MRIで化膿性・非化膿性は区別できないそうだ。症状・経過を合わせて考えれば、化膿性脊椎炎でよいという。

 心エコーを見ると、明らかな疣贅は指摘できない。ただもともと僧房弁閉鎖不全があり、心雑音が聴取される。敗血症性塞栓の所見はない。

 整形外科医に相談すると、大学整形外科から脊椎外来に来る先生と相談する(そのまま紹介入院へ)ということになった。ちゃんといた循環器科のある病院で診てもらう方がいいと思う。

 

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