なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺癌の緩和ケア

2013年08月14日 | Weblog

 肺癌・癌性胸膜炎・肝転移の95歳男性が入院している。オキシコンチンの内服を開始して入院時に訴えていた左胸痛は軽快した。その後下腹部痛を訴えている。便秘のためとも思ったが、排便が良くなっても訴えている。オキノームのレスキューで良くならない。年齢の割に認知症もなく、しっかりしている方だった。心因性も考えられるが、よくわからない。皮疹はないが体のかゆみもあり、不眠(熟睡感がない)もあるようだ。病棟の看護師さんによると、死んだ方がましということもあるそうだ。アタラックスPとサインバルタを追加してみることにした。

 70歳台後半の女性も肺癌による癌性胸膜炎・癌性心膜炎で入院している。内服薬の追加を嫌がり、鎮痛剤としてはNSAID(ロキソニン)のみの処方(タケプロン併用)になっていた。オキシコンチン7を開始すると痛みがとれて喜んでいた。胸水・心嚢液貯留が増加しないように、デカドロンの処方も開始した。大量の胸水・心嚢液貯留で緊急入院した専門病院で胸膜癒着術と心嚢穿刺の処置を受けて、肺癌ステージⅣと説明されていたが、自分ではすっかり治ったと思い混んでいるらしい。家族、といっても夫は死亡していて子供がいないので姉妹二人だが、病名は告知されているが、予後に関してははっきり言わないでという希望だった。胸水・心嚢液貯留があり、治療していることを何度か話したが、自分なりの解釈をしてしまう。この方にもサインバルタを追加してみた。

 急性肝炎様の経過になった27歳女性の肝機能は、一昨日と変わらなかった。凝固検査は正常域にある。基幹病院消化器科の肝臓専門医に電話で相談した。今のところ、凝固検査は正常域であり、劇症肝炎ではないので、プレドニン中等量を1週間使用して経過をみることになった。EBウイルス感染を考えているが、EBVのIgM・IgG・EBNAが全部プラスマイナスという結果だった。もう1回IgM提出すれば、はっきりと上昇しているのだろうか。

コメント
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