なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

夜から発熱・低酸素ー高齢者の誤嚥性肺炎

2013年08月10日 | Weblog

 腹部症状で入院していた92歳男性は、食事がとれるようになったが、認知症の周辺症状としても暴言・不穏がひどく、家族が入院継を希望した。できれば病院から施設入所にもっていきたいという。患者さんはやせて骨と皮のようになっていて、嚥下障害で常に痰を出している。もう少し元気な時は、何か言われると「老人虐待だ」と何度も交番に行っていたという。物忘れ外来がある脳神経の専門病院を受診して、抑肝散を処方されていたが、どちらかというと精神科を受診すべきだったのだろう。

 時々聞き取りにくい声で叫んだりしていたが、全身状態はかなり弱ってきていた。介護保険の申請もしていなかったので、さっそく申請してもらって、施設入所申し込みの予定とした。ただし、入院している間に病状が悪化して、そのまま亡くなってしまうこともあると家族に伝えていた。昨日夜間から発熱がありl酸素飽和度が低下した。誤嚥性肺炎を起こしたようだ。酸素吸入と抗菌薬点滴静脈注を開始した。今日は解熱していたが、呼びかけても反応が悪い。肺炎が進行して、ここで終わってしまう可能性が大きい。

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