横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

有馬温泉2・・・瑞宝寺公園

2007-10-18 09:45:35 | 旅行

有馬温泉の街並みから少し外れて雪国神社へ向かう途中に、
こんな道標があった。
右六かう山、すく京大阪 と刻まれている。
六かう山は六甲山、すぐは真っ直ぐの意味だろう。


真っ直ぐ進んで杖捨橋を渡り紅葉坂を瑞宝寺公園に向かう途中で、
アオツヅラフジの実が熟していた。
向こうにぼんやり見えるのはセンニンソウの花後。


ここは太閤秀吉が「いくら見ても見飽きない」とほめた別名「日暮らしの庭」だったところで、
秀吉の死後に瑞宝寺が建立されたが明治になって廃寺となった。
戦後、瑞宝寺公園として整備され、毎年秋には秀吉をしのんで有馬大茶会も開かれる。


秀吉が使ったという石の碁盤
付近には人の姿も見えず貸切り状態であったが、
もう少しすると公園内は紅葉を愛でる人でにぎやかになるにちがいない。


石の碁盤の傍の小さな流れに落ちたコブシの実が、
段差の渦に翻弄されて流れずにまわっていた。


公園内には歴代和尚の塔や、いくつかの石碑も残っている。
小倉百人一首で有馬が出てくる歌の碑は昭和63年に建てられた。
「ありま山ゐなの篠原かぜ吹けば いでそよ人を忘れやはする」
足遠になった男が女の心を探るような歌を寄せたのに対して
「どうして私があなたを忘れましょうか。お忘れになったのはあなたではありませんか」
と返歌にしたものだそうだ。


この季節なので花はあまり見られなかったが、
コウヤボウキとツワブキがわずかに咲いていた。



奥のほうに見える太鼓滝、近づくと太鼓のような水音が聞こえるのかもしれない。