広沢池のすぐ西北に後宇多天皇陵がある。
後宇多天皇は退位後、大覚寺門跡となり大覚寺御所で院政を行ったこともある。
南朝の後醍醐天皇の父だ。
新幹線で京都に近づいたとき山に黄色い固まりがモコモコと見えた。
横浜あたりに比べてシイノキがずっと多いように見えた。
後宇多天皇陵を出て西へ進む途中でも、いろんな木が見られた。
カナメモチ(バラ科)
大きな木の白い花に寄って見るとカナメモチのようだ。
生垣や公園以外の自然なカナメモチは初めて見たような気がする。
嵯峨野には竹も多い。
観光案内には野宮神社に続く竹の小道が紹介されているが、
それ以外の多くの場所で竹林の素晴らしさに出会える。
見るばかりでなく、竹の葉が触れ合い幹がぶつかり合う音を聴くのも飽きない。
太い竹の根元に咲くのはニガナの仲間だろうか。
近くの木に止まったチョウの名前を調べるとサトキマダラヒカゲというらしい。
サトキマダラヒカゲの食草はタケやササの仲間だそうで、なるほどと思う。
やや山のほうへ入ったところに直指庵(じきしあん)がある。
隠元に学んだ独照禅師が黄檗禅の寺として開いた。
その後衰退していたが、幕末に近衛家の老女村岡局が浄土宗の寺として再建した。
四季折々に楽しめる庭園だが紅葉には人出が多いのだろう。
テレビの「篤姫」で星由里子さんが演じている村岡局は、
篤姫の養母代わりとして江戸城にも出向いた。
その後、勤皇活動を熱心に行い安政の大獄では処罰を受けたが、
維新後は名誉回復し直指庵で余生を送った。享年88歳。
直指庵から南へ下がると大覚寺と大沢池に至る。
ここは広沢池以上に映画のロケ地に使われている。
コバンソウ(イネ科)
ある程度自然に任せているためか、おなじみのコバンソウが群生している。
道に沿って広がっているが、写真にはごく一部しか入れることができなかった。
今回は大覚寺の拝観はしなかった。
これは池の北側の心経殿跡に40年ほど前に建てられた心経宝塔だ。
手前に見える大きなクスノキには花が咲いていた。
キツネアザミ(キク科)
心経宝塔の西側にある聖天堂も時代劇に登場することがある。
大覚寺門前の細い溝を覗くと、水辺に小さな青い花が群れている。
ワスレナグサ(ムラサキ科)
自然のワスレナグサは我が家のものより小さく色も薄いようだ。
訂正:ワスレナグサでなくミズタビラコ(ムラサキ科)と呼ぶものらしい。
ちょびママさんに教えていただいた。
嵐山駅に向かう途中、川の傍に小さな石仏があった。
向こうに見えるのは、俳優長谷川一夫が住んでいたことのある家だという。
駅前でお惣菜屋さんをやっている友人と会った後、夜は小学校のクラス会に出席した。
長い記事になったので割愛する。
追記:ワスレナグサとしていたものは我が家のと少し違うと感じていたが、ミズタビラコというものだと教えていただきました。
花の芯が黄色くないのも区別点のようです。
ちょびママさんありがとうございました。 5月27日