暇をみては織り続けていた手紡ぎ毛糸布、やっとこさ織り終わりました。次は経糸の両端を切り離して布を取り出し、経糸の端をフリンジ?加工します。しかし、織機から布を切り離すのがなんとなく切ない気がします。不思議な気持ちです。毎日ではないにしても何日も織機を動かしていました。借りた織機とお別れしなければならないからでしょうか。思うに、織機はお母さんで布は生まれる赤ちゃんでしょうか。しばらくこのままにして、切り離す日を待とうと思います。
やっとこさ織り終わった手紡ぎ毛糸布
この布を織るにあたって一番心配したのは、経糸が耐えられるかでした。手紡ぎした経糸は、綜絖や筬を通すことができるようになるべく細く紡ぎました。そして、綜絖や筬の穴の直径と同じ径の穴を通して、細さや張りの強さを検査しました。ただ、双糸として紡いでいないので、織っているとどうしても経糸の撚りがほぐれる箇所が出てきました。ほぐれると隣の経糸ともつれてしまいます。それを早めに見つけては、もつれを元に戻すようにしました。
ようやく経糸の終端 薄赤の横糸で終了 余った横糸
ところで、完成した布を何に使うか見当がつきません。敷布?タペストリー?足ふきマット?マフラー?ひざ掛け?はたまた布袋に加工? 作品と言うからには何かタイトルを付けなければなりません。ざっと見た感じでは、薄いとは言えいろんな色が混ざっているようにも思います。空の雲にたまに見る、彩雲のようにも見えます。タペストリー「彩雲」・・・ちょっとおこがましいかな。織機から切り離した後に再度、布を離れたところから見てタイトルを決めようと思います。去年と今年の5月に毛刈りした羊毛を、洗浄,紡ぎ,染色,整経,そして織りと、のんびり半年かけた布の制作です。もうすぐ完成です。
巻かれた手紡ぎ布 薄い虹色にも見える柄