東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

収穫した紅花の乾燥花びらを、染色用に前処理

2017年10月14日 | 綿栽培,糸つむぎ,織り,染色

 今では化学染料で簡単に糸や布を赤色に染めることができます。しかし、昔は紅花の乾燥した花びらを赤色の染色に使ってきたとのこと。青色は藍を栽培して染めていますので、今度は赤も自然な染料で染めてみたいと思いました。今年の夏、わずかですが紅花を育てて花びらを収穫しました。その乾燥した花びらを使って赤色の染めを試すことにしました。

           わずかな量ですが、乾燥した紅花の花びら


 紅花を使っての染めについてはまったくの素人です。資料をいろいろ調べてみた結果、花びらには黄色と赤色の染料が混じっているそうです。そのため、赤色を染料として使う場合は最初に黄色を洗い流すそうです。黄色を取り去った後に赤色を染料として使うようです。最初、その黄色を洗い流す工程を試してみました。

  水に入れた直後      水に入れて5分後      水に入れて1時間後
  

 黄色の成分を流し終わると赤色の成分が花びらに残るようです。赤色の成分は水には溶けにくいのでしょう。何度か黄色の成分を水で洗い出しました。そして、試しに白い布を浸してみました。すると、その布がうっすらと赤く染まっていました。今のところ赤と言うよりもピンクに近い色です。藍のブルーばかり見ていたので、そのピンク色がとても綺麗に見えました。

  黄色が抜けて赤色が濃くなる花びら       溶けだした黄色の成分
 

 実際には、アルカリ性や酸性の溶液を使って赤色だけの成分を抽出するようです。そして、糸や布を染めるようです。今年は失敗してもよいので、いろいろ試そうと思います。紅花の染色を試してみて、紅花が古代から珍重された理由が分かったような気がしました。

   薄い赤(ピンク)に染まった布       黄色を洗い流した紅花を乾燥
 

コメント
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