湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

命懸けでも食べたい餃子

2008-01-28 23:13:59 | B食の道


このところ餃子をよく食べている。
食べていてそれぞれおいしいのだが、中でもどれが好みかと言われたら、やっぱり東大前の落第横丁『大島や』さんをあげたい。
脂っこかったり水っぽいタイプよりも、カラッとした餃子が好きな僕には最高のごちそうなのだ。
カラッといってもパリパリというわけではない。油をひかずに、餃子自身の体の中から染み出てきた油だけでカラリと焼いたような。油分と水分が、ちょうどいま飛んでいったところですのでよろしくという絶妙の状態で運ばれてくるからたまらない。
箸で口に運ぶ途中で鼻に飛び込んでくる、餃子からとも鉄板から出たともいえないその香ばし匂いが幸せを増長する。そして堅めの歯ごたえ…。
ん~、そう思ったらいてもたってもいられず、昼休みに自転車に飛び乗ってしまった。
以前行った時に混んでいて大変な目にあったので、一刻も早くと一生懸命ペダルをこぐ。めちゃくちゃ急な「新坂」は、さすがに降りて押す。でも、とにかく気が急いて全力で駆け上がる。登りきらないうちに、また自転車にまたがっていた。
しばらく走り本郷通りに出るころ、自分の息が静かな住宅街に響き始める。すると、なんだか気分がおかしなことになってきた。
めまいだ。クーラクラする。
や、やばい…。
完全に酸欠だ。急激な運動で脳に行く酸素が足りなくなっている証拠だ。このままでは倒れそうな感覚は、生まれて初めて。
とりあえず自転車を停め、しゃがむことにした。というか、しゃがまずにはいられなかった。
落ち着け、深呼吸だ、リラックスだ。スー、ハーッ、フーーッ…
恥ずかしいので、靴の紐を結びなおすような仕草をしていたが、周囲の人はこの人いつまでやってるんだと思ったに違いない。しばらくすると、ようやく治まってきた。ゆっくり立ち上がって、自転車を押しながらお店へ。
フワフワした気分のまま引き戸を開けと、中はガラガラだった。
焦ることはなかったのだ。いつものようにゆったりこいでいれば、こんなことにはならなかった。
本当は、どんどん口に押し込みたかった念願の「餃子ライス」も、ここは自重。ゆっくりといただく。醍醐味が味わえなかったのが心残り。
「今日は50円引きなので730円です」
たった50円だけど、命がけで食べに来たお礼のような気がした(笑)。



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