以前週刊ブックレビューで紹介されていた『家族トランプ』(明野照葉著 実業の日本社刊
1500円+税)を書店で見つけて購入。舞台が三ノ輪だったことも、ひかれた理由のひとつだ。
書評では大好評だったので期待したが、思ったより普通の話でちょっと拍子抜け(笑)。いやいや、その普通が、実は今の世の中では普通ではなくなっているからこそ素敵な物語なのかもしれないが。
途中から舞台となる『磯家』という居酒屋がいい。朝10時からやっているので大衆食堂ともいえるお店。もちろん、家族経営。まるで酒場放浪記で訪ねるような一軒だ。
そんなお店の背景をリアルに覗き見たような面白さがある。昔はこうして家族というものができあがってきた。そういうことがよくわかる一冊ではある。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます