クロエ・グレース・モレッツ主演、キンバリー・ピアース監督、『キャリー』、11/9、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞。2013年52本目。
基本的にリメイク(映画)は観ない主義です。なぜかというと、リメイクはオリジナルを越えることはまずない、リメイクを観るぐらいならオリジナルを見ればよい、と考えているからです。
まぁでもそれはあくまで基本的にそうだというのであって、絶対にリメイクは見ないというわけではありません。
例えば、オリジナルを未見であれば、リメイクもフツーに見ます。オリジナルを知らない以上、リメイクであっても単独の作品として見ることが出来ます。『ヒルズ・ハブ・アイズ』や『ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト』などがそうですね。
また比較対象として観ることもあります。『ぼくのエリ 200歳の少女』のリメイクである『モールス』は(奇しくも主演は『キャリー』と同じクロエ・グレース・モレッツ)、リメイクだとどんな感じになるのだろうかと興味本位で観に行きました。
ちなみに『モールス』の感想は、出来自体は決して悪くないが、やっぱりリメイクする必要は感じられなかった、といったところですね。オリジナルを鑑賞済みの場合、リメイクに対してはどうしても辛口の評価になってしまいます。
さて、本作は原作は未読、76年版の映画も未見なので、新鮮な気持ちで観ることが出来ました。
感想は、、、いろんな意味でないな、と思いました。
まず、ないな、と思ったのは冒頭の出産シーンですね。あの出産シーンはありえない。
いや、妊婦が何らかのアクシデントで、たった一人で出産しなければならなくなるというシチュエーション自体はありえると思いますよ。そして出産に成功することもね。
でも、妊婦が妊娠から出産までの十月十日、誰の手も借りない、自分の面倒を自分自身で見る、というのはありえないと思うのです。身重の身体で食事の用意なんて出来るの?掃除は?洗濯は?無理でしょ、フツーに考えて。
たぶん作り手は、あの出産シーンで、キャリーの母マーガレットの異常性を強調したかったんでしょうけれど、そもそもシチュエーション的に無理があるので、マーガレットが異常であるというふうには受け取れませんでした。
次にないな、と思ったのは、キャリーのイジメに加担していたことに罪の意識を覚えたスーが、彼氏であるトミーに、キャリーをプロムパーティに誘うように頼むこと、ですね。これはもう、絶対にない。
これがまだ、スーがキャリーと単に友だちになろうとする、ぐらいならわかりますよ。もしくは彼氏のトミーに、キャリーをプロムパーティに誘うような男友だちを探してくれるように頼む、とかでよい。
でも自分の彼氏に頼む、というのは絶対にない。ありえない。
プロムは特別なんだから、一夜限りであっても誘ってもらえたらキャリーは喜ぶに違いない、なんて考えるのは絶対に間違ってますよね。
はっきりいって、クラスメイトによるイジメよりもはるかに悪質で、陰険な行いだと思います。
三つ目、まぁどーでもいいことなんですが、キャリーが(おそらく)生まれて初めて縫ったであろうパーティドレスが、誰の手を借りることもなく、有名デザイナーの作品を参考にするわけでもなく、わずか一週間足らずで仕上げたパーティドレスが、既製品と見間違えるような美麗なものになるわけがない。キャリーがそんなドレスを完成させたことが劇中一番の超能力だろうって思いました。
四つ目、これもどーでもいいことといえばどーでもいいことなんですが、トミーの死因ですね。
(キャリーが頭からかぶった、豚の血が入っていた)空のバケツが頭に落ちてきて死亡って!!不謹慎ながら爆笑してしまいましたよ。
そんなので死ぬなら、コントで金ダライが頭に落ちてくるたびに芸人は死んでるっつーの。
トミーの死によって、キャリーはサイコキネシスを爆発させ、パーティ会場は阿鼻叫喚の地獄絵図と化すのですが、トミーの死に方がコントにしか見えなかったので、キャリーの怒りにもまったく共感できませんでした。
お願いだから、これからホラー映画を作る人はバケツやタライを落として登場人物を殺さないでください。ギャグにしか見えません。
五つ目、エンドロールに続くラスト、これがまた無意味に思わせぶりな終わり方で、これもないよ、と思いました。
考えてみれば(男女の違いはあれ)いじめられっ子が超能力に目覚め、しかし最終的には破滅するいうプロットは、先日観たばかりの『クロニクル』と同じなのですが、『クロニクル』が共感しまくりで、ラストは号泣だったのに比べると、『キャリー』はもう失笑するか、爆笑するか、とにかく笑うしかない映画でした。
オリジナルや原作はまだマシなんでしょうけれど、手を出す気にはまったくなれません。
お気に入り度は★★、お薦め度は★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
基本的にリメイク(映画)は観ない主義です。なぜかというと、リメイクはオリジナルを越えることはまずない、リメイクを観るぐらいならオリジナルを見ればよい、と考えているからです。
まぁでもそれはあくまで基本的にそうだというのであって、絶対にリメイクは見ないというわけではありません。
例えば、オリジナルを未見であれば、リメイクもフツーに見ます。オリジナルを知らない以上、リメイクであっても単独の作品として見ることが出来ます。『ヒルズ・ハブ・アイズ』や『ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト』などがそうですね。
また比較対象として観ることもあります。『ぼくのエリ 200歳の少女』のリメイクである『モールス』は(奇しくも主演は『キャリー』と同じクロエ・グレース・モレッツ)、リメイクだとどんな感じになるのだろうかと興味本位で観に行きました。
ちなみに『モールス』の感想は、出来自体は決して悪くないが、やっぱりリメイクする必要は感じられなかった、といったところですね。オリジナルを鑑賞済みの場合、リメイクに対してはどうしても辛口の評価になってしまいます。
さて、本作は原作は未読、76年版の映画も未見なので、新鮮な気持ちで観ることが出来ました。
感想は、、、いろんな意味でないな、と思いました。
まず、ないな、と思ったのは冒頭の出産シーンですね。あの出産シーンはありえない。
いや、妊婦が何らかのアクシデントで、たった一人で出産しなければならなくなるというシチュエーション自体はありえると思いますよ。そして出産に成功することもね。
でも、妊婦が妊娠から出産までの十月十日、誰の手も借りない、自分の面倒を自分自身で見る、というのはありえないと思うのです。身重の身体で食事の用意なんて出来るの?掃除は?洗濯は?無理でしょ、フツーに考えて。
たぶん作り手は、あの出産シーンで、キャリーの母マーガレットの異常性を強調したかったんでしょうけれど、そもそもシチュエーション的に無理があるので、マーガレットが異常であるというふうには受け取れませんでした。
次にないな、と思ったのは、キャリーのイジメに加担していたことに罪の意識を覚えたスーが、彼氏であるトミーに、キャリーをプロムパーティに誘うように頼むこと、ですね。これはもう、絶対にない。
これがまだ、スーがキャリーと単に友だちになろうとする、ぐらいならわかりますよ。もしくは彼氏のトミーに、キャリーをプロムパーティに誘うような男友だちを探してくれるように頼む、とかでよい。
でも自分の彼氏に頼む、というのは絶対にない。ありえない。
プロムは特別なんだから、一夜限りであっても誘ってもらえたらキャリーは喜ぶに違いない、なんて考えるのは絶対に間違ってますよね。
はっきりいって、クラスメイトによるイジメよりもはるかに悪質で、陰険な行いだと思います。
三つ目、まぁどーでもいいことなんですが、キャリーが(おそらく)生まれて初めて縫ったであろうパーティドレスが、誰の手を借りることもなく、有名デザイナーの作品を参考にするわけでもなく、わずか一週間足らずで仕上げたパーティドレスが、既製品と見間違えるような美麗なものになるわけがない。キャリーがそんなドレスを完成させたことが劇中一番の超能力だろうって思いました。
四つ目、これもどーでもいいことといえばどーでもいいことなんですが、トミーの死因ですね。
(キャリーが頭からかぶった、豚の血が入っていた)空のバケツが頭に落ちてきて死亡って!!不謹慎ながら爆笑してしまいましたよ。
そんなので死ぬなら、コントで金ダライが頭に落ちてくるたびに芸人は死んでるっつーの。
トミーの死によって、キャリーはサイコキネシスを爆発させ、パーティ会場は阿鼻叫喚の地獄絵図と化すのですが、トミーの死に方がコントにしか見えなかったので、キャリーの怒りにもまったく共感できませんでした。
お願いだから、これからホラー映画を作る人はバケツやタライを落として登場人物を殺さないでください。ギャグにしか見えません。
五つ目、エンドロールに続くラスト、これがまた無意味に思わせぶりな終わり方で、これもないよ、と思いました。
考えてみれば(男女の違いはあれ)いじめられっ子が超能力に目覚め、しかし最終的には破滅するいうプロットは、先日観たばかりの『クロニクル』と同じなのですが、『クロニクル』が共感しまくりで、ラストは号泣だったのに比べると、『キャリー』はもう失笑するか、爆笑するか、とにかく笑うしかない映画でした。
オリジナルや原作はまだマシなんでしょうけれど、手を出す気にはまったくなれません。
お気に入り度は★★、お薦め度は★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
確かにリメイクで良かったのは「ハエ男の恐怖」くらいしか思いつきません。
と、そんな事はどうでも良くて、武器人間が楽しみです。
あれぐらい製作期間に間が空けば、撮影方式や特撮技術もがらっと変わるだろうし、オリジナルを見てない人も多いだろうから、リメイクをする意義はありますよね。
ちなみに『ザ・フライ』と『ザ・フライ2』、館長的にはどちらが好きですか?
2の方がいいっていう人も案外いるんですよね。
『武器人間』、不思議博物館開館日前日の十六日に観に行きましょうよ~、といいたいところなのですが、、、キャナルは土曜日にレイトショーをやってないんですよね。
そうなると、自分は土曜日にしか観に行けませんが、自由業の館長は平日観に行った方がお得ですよね…。
先に観に行って、めちゃめちゃ煽らせてもらいますから!!
学校では散々苛められ、家では酷い虐待を受け、とにかく凄まじく悲惨な日常を送る少女キャリーを演じるシシーのビジュアルが無駄にドンピシャなんですよ。
とにかく「キャリー」のシシーは佇んでいるだけでホラーですからね。
バケツ落下は確かオリジナルでもあったような気がしますが、あのクライマックスシーンは、ある意味観客にとってもカタルシスを感じる部分なので、鳥肌は立っても笑いは起きませんでしたよ。
うーん、可能なら一度はオリジナルも観てほしいですけどね。
私は、デ・パルマ版「キャリー」は傑作だと思っているので。
この企画は彼女抜きでは成り立たなかったと思いますが、同時に彼女ではキャリー役には可愛すぎなんですよね。
また、学校でのイジメのシーンもそんなに陰湿って感じはしなくて、、、どちらかというと、イジメというより悪ふざけの類いだと思いました(よっぽどスーの行いの方が悪質だと思えました)。
>うーん、可能なら一度はオリジナルも観てほしいですけどね。
了解です。一段落したら(今はもう、毎週のように週末は劇場に二本映画を観に行っています。明日も『清須会議』を観に行きます。笑。)、76年版の『キャリー』を見ますね。
ツタヤで旧作があれば、が条件ですけど、これはさすがに大丈夫でしょう。
クローネンバーグ監督は、インパクトのあるホラー表現が有名ですが、むやみに使うのでは無くてここぞというドラマの肝になる部分で使うのが良いです。世界観が狂ってて大好きな監督の1人です。
クローネンバーグと言えば、息子のブランドン・クローネンバーグも監督デビューしたことをご存知ですか?
『アンチヴァイラル』、自分は未見ですが、公式サイトや予告編を見る限り、かなり父親譲りの部分がありますよ。
http://antiviral.jp/
息子が監督になってるのを知りませんでした、
近所のツタヤでレンタルできるみたいなので、
新作じゃなくなったらかりて観ます。
さんきゅー
それにしても息子のブランドンが如何にもクローネンバーグ印の作品を作っているのに、肝心の父親は最近その手のグロテスクな作品を作らなくなっちゃいましたね。
パパ・クローネンバーグがまた『ザ・フライ』のような作品を作る日がいつか来るんでしょうかね。