この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

かなり残念な出来だった『ザ・スイッチ』。

2021-04-10 23:06:08 | 新作映画
 クリストファー・ランドン監督、キャスリン・ニュートン主演、『ザ・スイッチ』、4/10、イオンシネマ福岡にて鑑賞。2021年15本目。

 ホラー映画が好きです。
 ただ、ホラー映画が好きといっても、自分がホラー映画に求めているのは恐怖ではないんですよね。
 ホラー映画に恐怖があるのは当たり前で、自分にとって重要なのはプラスアルファの方なんです。
 そのプラスアルファが何なのかは作品によって違いますが、例えば感動だったり、ユーモアだったり、驚愕の結末だったりします。
 ホラー映画を観て感動する?
 しますよ!
 パスカル・ロジェ監督の『ゴーストランドの惨劇』はその年に観た映画の中で一番感動した作品でした(ただし、暴力描写がきついのでそういったものが苦手な方にはお薦めしません)。

 一方、ホラー映画なんだから脚本なんて適当でいいでしょ!死体がたくさん出てくれば満足なんでしょ!血がドバドバ流れていたらそれでオッケーだよね!というような作品は好きじゃないです。
 不死身の殺人鬼が出てきてただ人を殺しまくるだけ、というような映画は自分にとって退屈なだけです。
 映画の中のキャラクターが実際の人間はそんな行動を取るわけないよね、というような行動を取ると観ていて冷めてしまいます。
 『ザ・スイッチ』は観ていて退屈で、かつ冷めてしまう、かなり残念な出来のホラー映画でした。

 女子高生と身体の入れ替わった殺人鬼が教師に襲い掛かるシーンがあります。
 教師は彼女(彼?)を一度はあしらうのですが、油断をして背を見せたところをやられてしまいます。
 ドライバーを持って襲い掛かってきた相手に背を向ける?
 ありえないですよね。
 絶対にありえない。
 でも『ザ・スイッチ』では「ありえないだろ」とツッコミを入れたくなるシーンが多々あるのです。
 そのたびに自分は作り物を見せられているんだな、と冷めてしまいました。

 伏線の張り方も下手糞の一言でしたね。
 伏線ってさりげなければさりげないほどいいと個人的に思っているのですが、例えばテレビドラマの『俺の家の話』は伏線の張り方がさりげなさ過ぎて鳥肌ものでした、『ザ・スイッチ』は伏線がこれ以上ない!っていうぐらいあからさま過ぎて、失笑ものでした。
 あの場面で5分進んだ時計を渡すのっておかしいだろ。。。

 『ザ・スイッチ』は女子高生と殺人鬼の体が入れ替わるという一発アイディア以外にこれといって見るべきものがないホラー映画でしたが、そこそこエンターテイメント性は高いので、みんなでワイワイ騒ぎながら見たり、カップルで見たりするのにはそれなりにお薦め出来るかもしれません。
 といっても自分が観に行った回は自分の他にオッサン一人しかいませんでしたけどね。。。

 お気に入り度★★☆、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

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