石井裕也監督、光石研主演、『あぜ道のダンディ』、9/25、第37回富士町古湯映画祭にて鑑賞(当日鑑賞料金1000円)。2022年40本目。
三連休最終日の25日、三年ぶりの開催となった古湯映画祭に行ってきました。
今年のゲストは石井裕也監督で、石井監督が自ら選んだ6作品が上映されます。
石井監督の作品はアカデミー賞を受賞した『舟を編む』しか見たことはないのですが、『舟を編む』は面白かった記憶があります。
未見の作品の中では監督の商業デビュー作であり、満島ひかりと監督とを結びつける切っ掛けとなった『川の底からこんにちは』が見たかったのですが、残念ながら今回の上映作品のラインナップにはなし。
まぁ逆に言えば今回選ばれた6作品は監督にとってどれも『川の底からこんにちは』以上の自信作なのだろうと思っていました。
というわけで、スケジュール的にちょうどよかった『あぜ道のダンディ』を観ることにしました。
いやぁ、観てビックリしましたね、『あぜ道のダンディ』。
この10年間で観た映画の中で一番だったといっても過言ではないかもしれません。
何が一番だったのか。
作品のつまらなさが、です。
絶望的につまらなかったですね。
何度退席しようと思ったことか。
この作品に比べたら去年観た『人肉村』は100倍ぐらいは面白かったような気がします。
この作品の何が受け入れがたかったのか。
一言では言えないのですが、まず光石研演じる主人公の淳一のキャラクターですね。
尋常じゃなく愛想が悪い上に見栄っ張りで、居酒屋で突然怒鳴り声をあげるわ、娘の部屋で「お父さんチェック♪」などといって勝手に引き出しを開けるわ、唯一の親友にも罵声を浴びせるわ、本当にどうにもこうにも受け入れがたく、共感もできないキャラクターでした。
受け入れがたいのは淳一だけでなく子どもたちもそうでしたね。
淳一は中卒である上に仕事が配送業なので大した稼ぎは大したことないんですよ。
おまけに一戸建ての家まで買っているのでお金は全然ないんです。
子どもたちもそのことはわかっているはずなのに進学先は兄妹揃って都内の私立大学なんです。
しかもその大学にどうしても行きたかったというわけでもなく、友だちと一緒の大学に行きたいからとか、何となく東京の大学に行きたかったとか、そういう志望動機なんですよ。
お前ら、大学に行かなくてヨシ♪って思わずにはいられませんでした。
主要登場人物だけでなく、脇役までしっかり受け入れがたかったです。
娘の桃子の友人が援助交際をやってるんですよ。
援助交際をしている女子高生がどれぐらいの割合でいるか、寡聞にして知りません。
でも歓楽街のゲームセンターで、人目をはばかることもなければ、声を潜めるでもなく、「桃子~、あんたも一緒にエンコ―しようよ~」などと親友を援助交際に誘う女子高生はいない、と思います。
しかもその彼女、禿げたオッサンと腕を絡めてゲーセンを出ていくんです。
パトロール中の警官に見つかったら、何て言い訳するつもりなんですかね。
受け入れがたいのはキャラクターだけじゃないんですよ。
淳一が夢の中で「ウサギのダンス」を踊るシーンがあるのですが、そのシーンが本当に筆舌に尽くしがたいほど痛々しいのです。
あのシーンぐらい見ていて寒気がしたシーンって過去に記憶がないですね。
ともかく、『あぜ道のダンディ』、一日も早く記憶から消したいと思う映画でした。
映画祭でこんなつまらない映画を上映するのは止めて欲しいです。
お気に入り度☆、お薦め度☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
三連休最終日の25日、三年ぶりの開催となった古湯映画祭に行ってきました。
今年のゲストは石井裕也監督で、石井監督が自ら選んだ6作品が上映されます。
石井監督の作品はアカデミー賞を受賞した『舟を編む』しか見たことはないのですが、『舟を編む』は面白かった記憶があります。
未見の作品の中では監督の商業デビュー作であり、満島ひかりと監督とを結びつける切っ掛けとなった『川の底からこんにちは』が見たかったのですが、残念ながら今回の上映作品のラインナップにはなし。
まぁ逆に言えば今回選ばれた6作品は監督にとってどれも『川の底からこんにちは』以上の自信作なのだろうと思っていました。
というわけで、スケジュール的にちょうどよかった『あぜ道のダンディ』を観ることにしました。
いやぁ、観てビックリしましたね、『あぜ道のダンディ』。
この10年間で観た映画の中で一番だったといっても過言ではないかもしれません。
何が一番だったのか。
作品のつまらなさが、です。
絶望的につまらなかったですね。
何度退席しようと思ったことか。
この作品に比べたら去年観た『人肉村』は100倍ぐらいは面白かったような気がします。
この作品の何が受け入れがたかったのか。
一言では言えないのですが、まず光石研演じる主人公の淳一のキャラクターですね。
尋常じゃなく愛想が悪い上に見栄っ張りで、居酒屋で突然怒鳴り声をあげるわ、娘の部屋で「お父さんチェック♪」などといって勝手に引き出しを開けるわ、唯一の親友にも罵声を浴びせるわ、本当にどうにもこうにも受け入れがたく、共感もできないキャラクターでした。
受け入れがたいのは淳一だけでなく子どもたちもそうでしたね。
淳一は中卒である上に仕事が配送業なので大した稼ぎは大したことないんですよ。
おまけに一戸建ての家まで買っているのでお金は全然ないんです。
子どもたちもそのことはわかっているはずなのに進学先は兄妹揃って都内の私立大学なんです。
しかもその大学にどうしても行きたかったというわけでもなく、友だちと一緒の大学に行きたいからとか、何となく東京の大学に行きたかったとか、そういう志望動機なんですよ。
お前ら、大学に行かなくてヨシ♪って思わずにはいられませんでした。
主要登場人物だけでなく、脇役までしっかり受け入れがたかったです。
娘の桃子の友人が援助交際をやってるんですよ。
援助交際をしている女子高生がどれぐらいの割合でいるか、寡聞にして知りません。
でも歓楽街のゲームセンターで、人目をはばかることもなければ、声を潜めるでもなく、「桃子~、あんたも一緒にエンコ―しようよ~」などと親友を援助交際に誘う女子高生はいない、と思います。
しかもその彼女、禿げたオッサンと腕を絡めてゲーセンを出ていくんです。
パトロール中の警官に見つかったら、何て言い訳するつもりなんですかね。
受け入れがたいのはキャラクターだけじゃないんですよ。
淳一が夢の中で「ウサギのダンス」を踊るシーンがあるのですが、そのシーンが本当に筆舌に尽くしがたいほど痛々しいのです。
あのシーンぐらい見ていて寒気がしたシーンって過去に記憶がないですね。
ともかく、『あぜ道のダンディ』、一日も早く記憶から消したいと思う映画でした。
映画祭でこんなつまらない映画を上映するのは止めて欲しいです。
お気に入り度☆、お薦め度☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。