この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

またもやよくわからなかった『イニシェリン島の精霊』。

2023-01-29 13:28:49 | 新作映画
 コリン・ファレル主演、マーティン・マクドナー監督、『イニシェリン島の精霊』、1/28、Tジョイ久留米にて鑑賞(レイトショーにつき鑑賞料金1400円)。2023年4本目。

 28日はお袋の誕生祝いで福津にある海の見えるこじゃれたお寿司屋さんでちょっと贅沢なランチを頂く予定でした。
 が、出発時間になって吹雪くように雪が降って来たので福津行きはあえなく断念、お寿司屋さんにも事情を伝えてキャンセルしました。
 腹立たしいのはそのあと雪が止んだことですね。
 強行出発していれば問題なく美味しいお寿司が食べられていた、、、のですが、まぁ出発を断念したのは正しい判断だったと思うことにします。

 夜は久しぶりにTジョイ久留米までレイトショーを観に行きました。
 どうにか映画を安く観る方法はないかと思案したのですが、結局レイトショーで観るか、前売り券を買うかしかないという結論に達したのです(当たり前か)。

 観に行ったのはマーティン・マクドナー監督の最新作『イニシェリン島の精霊』です。
 数々の映画賞を受賞し、アカデミー賞でもいくつもの部門でノミネートされている作品なので、それなりに期待するものもあったのですが、正直よくわからなかったですね。

 どういうお話かというと、イニシェリン島という小さな島で、朴訥な男パードリックが長年の友人であるコルムから、ある日突然絶縁を言い渡される、というお話です。
 フツーだっら、なぜコルムはバードリックに対して絶縁を言い渡したのかが作品の主眼になるでしょう。
 しかし本作においてはそうでないのです。
 コルムが絶縁を言い渡した理由が明かされないのです。
 いや、語られはするのです。
 コルムはバードリックに対してこう言います。
 お前が退屈な男で、お前と付き合うのは時間の無駄でしかない、だから縁を切る、というようなことを。
 退屈な男だから縁を切る、というのは何とも傲慢な理由ですが、そういうこともないではないかな、とは思います。
 ただ、この後のコルムの行動でこの絶縁理由が必ずしも真実ではないことが示されるので、結局絶縁理由はわからないままなのです。

 なので観終わった後、モヤモヤが残ります。
 そういったモヤモヤが残っても、そういうこともある、それで構わないという人は本作に感動出来るだろうし、評価も高いと思うのですが、それが気になるという人は、つまり自分のような人間は、つまり、どういうことだったんだ?と頭の中で疑問符を浮かべて映画館を後にすることになります。

 とはいえ、自分もある日突然絶縁された経験がないわけではないんですけどね。
 自分の場合、ネット上での付き合いでしたが、またブログに遊びに行きますね、というメールを最後に連絡が取れなくなった知り合いがいます。
 自分も長く生きているので、疎遠になった友人は多いですし、仲違いをした知人もまたそれなりにいます。
 でもそれまで良い関係を築けてきたと思っていた相手とある日突然縁が切れるというのは初めての経験だったので困惑しました。
 一番理解しやすい理由は「死亡」ですが、仲のよかった相手が死んだとは思いたくないので、何かしら理由があってネットを続けられなくなったのだろうと思いますけどね(その何かしらの理由がまったくわからないのですが)。
 誰と縁を切るのも、結ぶのも、それはその人の自由だと思いますが、縁を切る際はどうして縁を切ることにしたのか、わかりやすい理由で説明してもらえると助かります。
 まぁそれは至難の業だと思いますが。

 お気に入り度★★★、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする