この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

ストレンジ感が足りなかった『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』。

2022-05-05 23:15:24 | 新作映画
 ベネディクト・カンバーバッチ主演、サム・ライミ監督、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』、5/5、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞(ACチケットBA、鑑賞料金1000円)。2022年17本目。

 連休後半の三日目、マーベル映画最新作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』を観てきました。
 マーベル映画最新作と書きましたが、本作は時系列的には一月に公開された『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の直後に当たります。
 ただストーリー的にはディズニー+配信の『ワンダヴィジョン』から繋がるようで、同ドラマを未見の人には何のこっちゃかよくわからない内容になっています(ちなみに自分も未見です)。

 主人公はタイトルにあるドクター・ストレンジなのですが、物語は最強の力を持つ魔女スカーレット・ウィッチを中心に進みます。
 彼女はこの世界には存在しない二人の子供を求めて暴走するのですが、映画の中ではなぜ彼女が存在しない子供たちを求めるのか、そこら辺の事情が一切説明されないため、ただのイカれた危ないおばさんにしか見えません。
 おそらく、ドラマでそこら辺のことは語られているのでしょうね、父親が誰なのかということも。
 なのでドラマを見ていれば、暴走する彼女にも共感することが出来るのでしょう。
 しかし見ていない人には本作は頭のイカれたおばさんが暴走するお話にしか思えません。
 これは本作の致命的な欠陥と言えると思います。

 欠陥と言えるのかどうかはわかりませんが、ストレンジ感が足りなかったのも個人的には物足りなかったですね。
 ストレンジ感というのは、前作(といっても『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ではなく、2016年公開の『ドクター・ストレンジ』の方)での魔術師同士の戦いのシーンで、階段や建物がまるでエッシャーの作品の中のようにあり得ない方向に繋がったり、繋がらなかったりする演出のことで、それが見ていてすごかったのです。
 その演出が本作ではほとんど見られなかったのが残念でした。

 あと、小さいことかもしれませんが、万引きをしたヒロインに「金を払え!」といったピザ屋の主人がドクター・ストレンジから自分の顔面をひたすらどつく魔法をかけられるシーンは見ていて気持ちのいいものではなかったです。
 あのピザ屋の主人、何も悪いことしてないやん。。。

 サム・ライミのホラー映画的演出など好きなところもありますが、全体的にはそれはどうかと思うことの方が多かったです。

 お気に入り度★★★、お薦め度★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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