伊坂幸太郎著、『モダンタイムス』、読了。
伊坂幸太郎の最新作にして最長作であり、さらに初の雑誌連載作品。
ということで、それなりに期するものがあって読み始めたのだけれど、、、正直出来は微妙。
まったく面白くないというわけではないし、むしろこれだけ長尺を一気に読ませる筆力なんてさすがは伊坂幸太郎と思わないでもないけれど、いつもの読後の爽快感みたいなものは感じ取れない。
《以下かなりのネタバレ》
何かいろんなものが曖昧すぎるんだよなぁ。
それがテーマなのかもしれないけれど、黒幕はいませんでした、黒幕はシステムそのものでした、というオチはちょっといただけない。
それに主人公の浮気相手である桜井ゆかりの存在、彼女が誰かに命じられて主人公に近づいたのか、それともすべては偶然だったのか、そこらへんがはっきりしないというのはモヤモヤ感が残り過ぎる。
それは加藤課長の自殺についても同じで、彼の死が自殺だったのか、それとも他殺なのか、自殺ならば何故自殺したのか、それについても何かしら説明してくれないと、このキャラが自殺するのは意外でしょ?ウフフ♪っていうんじゃさ、ほとんどアンフェアといってもいいと思う。
安藤商会の存在も説得力を著しく欠くとしかいいようがない。いくら莫大なお金を持っていたとしても、それに守らないのが一番強いと考えていたとしても、それでも具体的な防御策が一切示されないのであれば、この作品の世界観では到底安藤商会が存在しうるとは思えない。
あと主人公の行動の指標となる占いメールがただの主人公の思い込みでした、単なる結果オーライでしたというオチもなぁ、、、そりゃどーよ?と思ってしまう。
というふうに欠点を挙げていくと切りがないのでこれぐらいで止めておくけれど、それでも文章自体はすごく読みやすく、台詞などはシャレているので、読む価値がまったくないかというとそういうわけでもないし、本作だけで伊坂幸太郎のファンをやめようという気にもならないけどね。
伊坂幸太郎の最新作にして最長作であり、さらに初の雑誌連載作品。
ということで、それなりに期するものがあって読み始めたのだけれど、、、正直出来は微妙。
まったく面白くないというわけではないし、むしろこれだけ長尺を一気に読ませる筆力なんてさすがは伊坂幸太郎と思わないでもないけれど、いつもの読後の爽快感みたいなものは感じ取れない。
《以下かなりのネタバレ》
何かいろんなものが曖昧すぎるんだよなぁ。
それがテーマなのかもしれないけれど、黒幕はいませんでした、黒幕はシステムそのものでした、というオチはちょっといただけない。
それに主人公の浮気相手である桜井ゆかりの存在、彼女が誰かに命じられて主人公に近づいたのか、それともすべては偶然だったのか、そこらへんがはっきりしないというのはモヤモヤ感が残り過ぎる。
それは加藤課長の自殺についても同じで、彼の死が自殺だったのか、それとも他殺なのか、自殺ならば何故自殺したのか、それについても何かしら説明してくれないと、このキャラが自殺するのは意外でしょ?ウフフ♪っていうんじゃさ、ほとんどアンフェアといってもいいと思う。
安藤商会の存在も説得力を著しく欠くとしかいいようがない。いくら莫大なお金を持っていたとしても、それに守らないのが一番強いと考えていたとしても、それでも具体的な防御策が一切示されないのであれば、この作品の世界観では到底安藤商会が存在しうるとは思えない。
あと主人公の行動の指標となる占いメールがただの主人公の思い込みでした、単なる結果オーライでしたというオチもなぁ、、、そりゃどーよ?と思ってしまう。
というふうに欠点を挙げていくと切りがないのでこれぐらいで止めておくけれど、それでも文章自体はすごく読みやすく、台詞などはシャレているので、読む価値がまったくないかというとそういうわけでもないし、本作だけで伊坂幸太郎のファンをやめようという気にもならないけどね。