この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

運命じゃない人。

2008-06-06 22:36:09 | 旧作映画
 内田けんじ監督、『運命じゃない人』、DVDにて鑑賞。

 めちゃくちゃ面白かった!!
 先日劇場で観た同監督の『アフタースクール』も脚本の上手さに感心したけれど、その比じゃないぐらい素晴らしい、『運命じゃない人』の脚本の上手さには舌を巻いた。いやぁ、ほんと日本映画も捨てたもんじゃない。
 物語は婚約者に裏切られた真紀が「よし、明日からは一人で生きていこう!」と決意するところから始まる。さて、これから彼女はどうなるのか・・・と興味を持たせるのだが、彼女は主役じゃなかったりする。笑。
 真の主役はノビ太くんみたいな外見だけど武という名前の宮田。彼は尋常じゃないお人よしで、今日も今日とて先輩社員の「明日の朝、マンションを(ラブホ代わりに)貸してくれよ」という無茶な頼みを断れない。そんな宮田が仕事でへとへとになって帰宅すると中学校時代からの親友で今は探偵を生業としている神田から電話が掛かってくる。
 今から会えないか、という神田の誘いを断ろうとする宮田。その彼に、神田は彼のマンションから半年前に出て行った恋人あゆみに会ったと告げるのだった・・・。
 ストーリーを説明してもその面白さが伝えられなくてもどかしいものがあるんですけど、導入部からどうなるんだろうと興味を持たせ、物語は常に予想外の方向に展開し、一体どう決着をつけるのかと思わせたところで、ジーンと来る、でも同時にクスッと笑わせるオチをもってくるとは、うわぁ、やられた!って思いましたよ。
 ストーリーももちろんだけど、登場するキャラクターの一人一人がいい!!主役の宮田はもちろん神田も、真紀も、あゆみも、あゆみの現在の恋人浅井も、便利屋山ちゃんも、タクシーの運転手も、みんないいんだよね。
 自分はどんな面白い映画であっても見終わった後に続けて見ようとはなかなか思わないんだけど、これはもう一回見たいと思いましたよ。それどころか、ボーナスが出たら(ボーナスの額にもよるけど)DVDを購入しようとすら思いました。自分が映画に求めるものがこの作品にはすべてあるような気がします。
 『運命じゃない人』、超お薦めです。是非お近くのレンタルビデオ屋さんで探してみてください(なかなか置いてあるところはないと思うけど)。

 お気に入り度は★★★★★、お薦め度も★★★★★!!(★は五つで満点、☆は★の半分)。
コメント (12)
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