ブログ 「ごまめの歯軋り」

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読書ノート  清川昌一 伊藤孝 池原実 尾上哲司著 「地球全史スーパー年表」 (岩波書店 2014年) 

2015年03月27日 | 書評
宇宙の誕生から138億年、地球の誕生から45億年の時空のタイムワープ 第1回

本書は読むものではなく、眺めるものである。「地球全史スーパー年表」という名前の通り、机の前の壁に貼っておいて、上から下へ目を走らせるものである。もし文章として「地球史」を読みたいなら、丸山茂徳・磯崎行雄 著 「生命と地球の歴史」(岩波新書 1998年)、または人類史2万年を読むなら、ブライアン・フェイガン著  東郷えりか訳 「古代文明と気候大変動」(河出文庫 2008年)という本がある。本書(表)は幅36cm、長さ103cmの掛け軸のような表と、24頁の短い解説がついている。150億年前に「ビッグバン」によって膨張を開始した宇宙は、小宇宙を単位として宇宙のかなたへ高速で移動中である。その小宇宙の一つに銀河系があり、銀河系の中心には「ブラックホール」が、銀河系の渦巻きの縁に太陽系が存在する。銀河系は2-3億年周期で回転している。太陽系の始まりは、水素とヘリウムからなる暗黒星雲、中でも「巨大分子雲」にはダストやガスが存在し星形成材料となる。しだいに収縮して「T-タウリ星」と呼ばれる段階を経て、恒星ができる「微惑星」となる。微惑星が衝突と合体を繰り返して太陽系の惑星が出来上がった。水星から火星、小惑星帯までの惑星は「地球型惑星」と呼ばれ、中心は金属、外側は岩石で出来ている。一方木星から冥王星、カイバーベルトはいずれも中心が小さな岩石でまわりを水素が取り囲んでいて「木星型惑星」と呼ばれる。地球が出来るころには水素やヘリウムのガスはなくなり、大気は二酸化炭素、水、窒素のガス成分が「原始大気」を構成していた。 地球史45.5億年は大まかに4つの時代に区分される。45.5-40億年を「冥王代」、40-25億年を「太古代」、25-6億年を「原生代」、6億年から現代を「顕生代」となずけている。各時代はさらに細かく区分されている。

(つづく)


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