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一本木透「だから殺せなかった」~連続殺人犯「ワクチン」と新聞記者「一本木」の紙上対決!そして・・意外な結末が?!

2019-08-15 03:06:37 | 
一本木透「だから殺せなかった」読み終わりました。


この作品は


第27回鮎川哲也賞優秀賞受賞作品らしいです。




タイトルからググッと引き寄せられました。



何で殺せなかったの?



そう思ってしまうタイトル



その理由が知りたくて読み始めました。




新聞記者「一本木透」は


心に傷を抱えていた。



20年前の汚職事件


それを追っていた一本木は


その事件の真相にたどり着き


特ダネを新聞載せる段になる。



しかし!


その人物は・・



自分の大切な人の家族だった。。



悩む一本木


しかし


新聞記者であることを選んでしまう。




その後・・



大切な人を失ってしまう結末に。。




そんな一本木に



連続殺人事件の犯人を名乗る「ワクチン」から



挑戦状が届く




一本木を名指しし・・



紙面上で対決となる





ワクチンは



人間をウイルスと定義する。



それを退治するワクチンが俺だ。



人間こそが病原体だ。



増殖を続けるウイルスだ。



死は当然の報いだ。


次にだれを殺すかは、その場で決める。




そう言う。




あくまでこれは「無差別殺人」だと。




犠牲者となった人たちを殺すところを



克明に書くワクチン。



犯人しか知り得ないことだと警察は言った。



ワクチンが連続殺人犯だということは


間違いないだろうという判断だった。





一本木は



ワクチンに対し




人間をウイルスとした定義に反論する。



なぜあなただけが「ワクチン」なのか。



だれかの正義に相対するのは、


だれかが信じる別の正義であることもある。





そう解く。





こうしてワクチンとの紙上対決が繰り広げられる。




その裏でワクチンという人物の



特定に走る警察や新聞記者




既に殺されてしまった被害者3人の家族たちに



冷めた反応をされる。



居なくなってホッとしている家族たち




そして・・



殺される前に被害者宅にかかってきた



脅迫電話




被害者たちにつながりはあるのだろうか?




無差別と言ったワクチン




そして



捨てた家族がいたと言う。





その言葉の端々に・・



冷酷ではない犯人の心が見え隠れする





そして・・



4人目の犠牲者が?!





その犠牲者を殺したときに言った犯人の言葉を聞いた



目撃者の話





その言葉が犯人を特定していく。。





一本木透のモノローグ



そして



江原陽一郎のモノローグ




この2つで構成されたこの話



江原陽一郎という青年と一本木とのつながりは?!




最初はどう結びつくのかと思っていたけれど・・




まさかこんな風につながっているとは!!




そして


最後には



大どんでん返しが




なぜ犯人が連続殺人を起こしたのか?



それにはちゃんとした理由があった




自分の大切な人に置き換えてみる。



そうしたら



他人事じゃなくなる。




その言葉が心に残る





人生は「選択」の連続だ。




たらればは言ってはいけないけど




そう後悔してしまうことも多々あるのが人間




自分が犯してしまった罪




罪のない・・



罪悪感を持っていない人間なんているのだろうか?




そんなことも思った。




血のつながりって何だろう?とも。




大切な人



それを護ることって



どういうことなのだろう?



そんなことも思った。




大切なものって



失って見ないと気付けないこともあるからね。




だから殺せなかった。



その意味は最後の最後にわかりますよ。





最後の最後まで気が抜けず



グイグイ引き込まれていく作品でした




でも


難しい言葉がたくさん出てくるので


全部分かり切れていない部分もあるかも~。
















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