癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

江差「いにしえ街道」の街並み

2020年02月20日 | 街並み・歴史探訪・ドライブ

 江差は17世紀以降、日本海航路の北前船の基地として繁栄した。明治初期まで盛んに行われた檜材とニシン取引に関連した問屋、蔵、商家、町屋、それに社寺などの歴史的建造物や史跡、旧跡が数多く残されている中歌、姥神町一帯の1.1kmを歴まち地区『いにしえ街道』として整備、平成16年11月に街路事業が完成し、街なみが大きく変化した。

 『景観に配慮した街なみづくり』を推進し、建物修景・案内板・電線地中化・下水道・公園整備などがほぼ終了し、今後は地区に新たな息吹を吹き込むさまざまな事業を地域と一体となって進めていくことになっている。

いにしえ街道マップ

中歌地区(東)の入口

 

電線が地中に埋められ、すっきりとした街並み

 

「いにしえ街道」の拠点となる無料休憩所「江差町会所会館」(旧江差町役場本庁舎)~北前船で繁栄する江差の町民が拠出した財源で、1845(弘化2)年に町会所(町役所)として創始したもの。平成13年に江戸末期に建設された当時の外観に復元。

 

旧中村家住宅~「主屋」「文庫倉」「下ノ倉」「ハネダシ」という4棟が一列に連なっている。国の重要文化財
「主屋」と「文庫倉」は明治20年ごろ、「下ノ倉」は江戸時代末の建物、「ハネダシ」は昭和56年に完成した修復建物。

 

 旧中村家住宅の隣にある「茶房せき川」~大正時代から営業してきた酒屋をリノベーションした店で、抹茶やコーヒーなどが楽しめる。

 

 鎌倉時代に創建されたと伝えられる姥神大神宮。神社の由来は、江差にニシンを招いた折居様という老女、つまり姥を祀ったのが始まりだとか。毎年8月には豊作・豊漁・無病息災を祈るための盛大なお祭りが行われ、たくさんの人でにぎわう。その歴史は370年余り。見どころは13台もの豪華絢爛な山車が練り歩く巡行。

 

臨時休業中の「横山家」~160年前の建物。横山家は現在まで200年以上続いている旧家で、ニシン漁全盛期の網元、公家御用商家で、北海道指定文化財として、江差の姿を今に伝える貴重な建物。

 

 

 

 

 

 ガラス越しにひな飾りが見える。

 

 蔵を改造した「ぱんやベッキー」

 

「いにしえ街道」の西の入口

 

 いにしえ街道の下の国道に面した「北のひな語り」の拠点となっているCafe&Sweets「壱番蔵」~明治期以降移入された木造トラス構造の屋根をもった蔵と、それ以前の和風の屋根組構造をもった蔵の二つが合併してできている。

 

 いにしえ街道中央部から高台へ上がる地点にある「江差町郷土資料館」(旧檜山爾志郡役所)。道有形文化財。1996年から1年をかけて当時の姿に修復・復元。注目なのは壁や天井の布クロス。ペイズリーや菊華文の美しい柄や桃太郎といった珍しい柄。また、当時は役所以外にも警察として利用されており、取調室や留置場が再現されている。
 建物正面にはコブのある歪んだ松は「土方歳三嘆きの松」。これは沈んだ開陽丸をここから眺めた土方歳三が涙を流しながら叩いたからコブができたのだそう。