癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

2日目 〈民宿八十窪〉~87長尾寺~86志度寺~85八栗寺~〈高柳旅館〉(晴れ)〈34km〉〈合計57.1km〉

2018年03月12日 | 登山・旅行

<民宿八十窪>7:50~87長尾寺~86志度寺~85八栗寺~16:50〈高柳旅館〉 (10時間)

◎いきなりの女体山越え

     
 目が覚めたら6時前だった。慌てて6:00の朝食を食べから準備をして、6:50に宿を出る。菅笠と金剛杖が新しい装備となり、お遍路さんらしくなる。
 今日も、いきなりの標高750mの岩山・女体山越えからスタート。大窪寺境内から急な土留めの階段や石段を登っていく。土の道はほとんどなし。
 男体山は日光にあるが、女体山といえば、なんとなく艶っぽいイメージを抱くのは自分だけか?

     
 ちょうど1時間で女体山の峠に到着。岩尾根の向こうにこれから下りていく讃岐平野が広がる。
 ちなみに、今回のスタートは香川県からである。

     
 峠からの下りは崖である。安全のための装備がガッチリと設置されている。よくもまあ、こんなところに道を付けたものだ。

     
 今回のこのコースの楽しみの1つは、前回台風の後の崖崩れで通行止めになっていたところを、無理やり恐る恐る通過した箇所がどのように修復されているかということであった。
 やはり、上の方を巻くように階段と桟橋が設置されていた。崖崩れ部分はコンクリートが吹き付けられていたが、両側に切れた遍路道の痕跡が残っていた。

     
 前回は、前山へんろサロンで完歩証をいただいて来たので、途中で合流するコースを歩いたが、今回は、前山ダムに出るコースを歩いた。
 今回新しく歩いたコースは、深く掘れた古道の雰囲気を残す道が続いていた。

     
 前山ダム沿いの遍路道には、ずっと小さな地蔵さんが並び、そばに植えられた水仙か咲いていた。
 ダムの県道沿いのへんろ休憩所で休んでいたら、3人のお遍路さんが通過していった。

     
 平地に出て、県道と絡みながら続く旧街道の遍路道を進む。ツバキの花が咲き、その枝にたくさんのへんろ札がぶら下がっていた。

     
 突然とても良い匂いがするので、キョロキョロしたら、民家の庭に沈丁花の花が咲いていた。

     
 左手に讃岐富士を見ながら進む。

     
 11:20、87番霊場長尾寺に到着。その前にある、前回四国最後の夜を過ごした民宿ながお路が懐かしかった。
 スマホのシャッターを押してもらって、お遍路姿を撮った。

◎お接待第2号現金1000円に気を良くし、志度寺をめざす。

 長尾寺で勤行を終えると、お参りに来ていたご婦人から、お接待として、「何か買って食べてください」と1000円札をいただく。
 ほかにもたくさんのお遍路さんはいたが、歩き遍路スタイルの自分だけにお接待をしたようだ。前回も思ったが、歩き遍路はお接待を受けやすい。

ところが、ここでもお賽銭を忘れた。第1号もお賽銭を忘れた大瀧寺だった。変な巡り合わせだ。

     
 旧街道然とした田園風景の中を進んでいくと、ちょうどお昼過ぎにうどん屋さんがあった。讃岐うどんの本場である。ぶっかけうどんとかき揚げを食べた。中を頼んだら多かった。珍しく醤油味でちょっとしょっぱかった。
 このあと、距離計算をして、85番八栗寺の下にある高柳旅館に予約を入れた。まだ、客が少ないので、朝食だけにしてほしいとのことだった。夕食はすぐ近くに大きなうどん屋さんがあるという。

     
 14:10、さぬき市市街地の中の五重の搭が目立つ86番霊場志度寺に到着。

◎古い民家が立ち並ぶ源内通りを抜け、標高230mの八栗寺へ

     
 志度は江戸時代の科学者平賀源内の故郷である。志度寺の、隣の寺に墓もあった。遍路道は源内通りを抜けていく。古い民家が立ち並んでいる。

     
 平賀源内旧邸と記念館があった。前回同様中は見ないで通過。

     
 やがて、八栗寺のある山へ向かう。左側の方へ道はあるようだ。海そばの海抜0mから標高230mまで登るので、疲れた体には非常に辛い。
 歩き旅は、午前中が勝負で、14時辺りから疲れを感じるようになる。そこに登りが続くのは本当に気持ちの勝負である。

     
 畑の中の菜の花が疲れを癒してくれる。

     
 長く続く車道の向こうに、八栗寺の後ろに聳える五剣山が見える。

     
 16:10、85番霊場八栗寺に到着。

     
 八栗寺の下の展望台から、明日の歩きの舞台となる高松市街地が広がる。

     
 展望台の下から、旧遍路道が続いていた。

     
 車道に合流して、下っていくと、草餅屋さんがあった。寅さんも食べたという看板に引かれて、2個頼んだら、その場で作ってくれた。宿へ着いてから食べたが、とても美味しかった。

     
 ちょうど10時間、16:50に高柳旅館に到着。宿泊代、朝食のみで、5180円。

 今日は34kmだった。遍路地図の距離ではなく、迷って歩いた距離もふくめて、GPSの実測値を表記することにした。山越えが2つもあったので、時間の割りには距離は稼げなかった。

 費用の計算と表記は、面倒くさいので止めにした。だいたい1日1万円以内に収めるようにするつもりだ。

 夕食は、宿のすぐ下のうどん屋さんで天丼を食べた。

 どうも、連日の寒さで風邪を引いたようだ。喉がいがらっぽく、咳が出て、頭もボーとしている。明日も治らなかったら、薬を買って飲んでみるつもりだ。熱が出ないことを願って、すぐに寝ることにする。
 なお、腿の筋肉痛は少しあるが、これは、明日にでも消えるだろう?