つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

高山辰雄 限りなき時の中に

2011年03月04日 | おススメの展覧会、美術館訪問

2月に訪れた神戸の町で、偶然「高山辰雄 文藝春秋表紙絵展」のポスターを見つけました。

運よくその日は開催中に当たりましたので、急いで会場のBB プラザ美術館に入りました。

日本画家の高山辰雄氏が、1987年から1999年の13年間に描き続けた文藝春秋の表紙絵原画156枚を前期と後期に分けて展示するこの展覧会は、予想以上の見応えがありました。

作家が75歳から87歳まで毎月毎月描き続けた小品は、実に細やかに、実に穏やかに時間の流れを捉え、見る者の心を切なく、優しく包みこみます。

また一つ一つの作品に添えられた高山氏の言葉、文章も深い味わいがありました。

3月の表紙絵のなかから高山作品と文章をご紹介させて頂きます。

高山辰雄限りなき時の中に

山や空 森や水の自然の創る姿

あるときは楽しく美しく又怖く遠いものに見える

鏡の様に私の心の動きを映す

目にも筆にも揺れる自然は

紙の上になかなか掴まらない

春は春 夜は夜

1999年3月「白い花咲く」 文藝春秋表紙絵より

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