「クリミアのロシア併合は不法だ」エルドアン大統領

８月９日　エルドアン大統領が、８月７日、トルコはクリミアの不法な併合は承認できないと言いました。

　Hurriyet

元人気コメディアンのウクライナのゼレンスキー大統領（左）とエルドアン大統領

アンカラで行われたウクライナ大統領との会談後の記者会見で、エルドアン大統領は「われわれの同族ウクライナ人の歴史的母国クリミアに、彼らが住みつづけること、彼らのアイデンティティと文化を保護すること、彼らの基本的権利と自由を維持することは、トルコの優先課題である」と語りました。

ウクライナのウラジミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアに国際法の範囲内で行動するよう要請しています。大統領は、クリミアはウクライナに属すると力説し、ウクライナとロシアは、クリミアの平和と安定を再建する共通の道を見つけるだろうと言いました。「トルコはよき隣人であり、誠実な友であり、重要な戦略的パートナーである」と彼は言い、ウクライナにとってのトルコの重要性を力説しました。

「ウクライナの統治権と領土の保全を強く支持してくれる貴国に感謝したい」と、ゼレンスキー大統領は言いました。「経済と貿易の改革によって、わが国を外国の投資家たちにとって魅力的なセンターにしたい」

「トルコとウクライナ間の貿易は、２０１８年、４０億ドルに達したが、この数字はまだ可能性を残している。両国の貿易量のターゲットは１００億ドルとしたい」とゼレンスキー大統領は言いました。「私はトルコのビジネスマンをウクライナに招待したい」

ウクライナでは、元人気コメディアンだったゼレンスキー氏は５月大統領に就任し、議会を解散し、先月、選挙を行ないました。選挙は、２０１４年からロシアが占領しているクリミアでは行われませんでした。東部ウクライナは現在、親ロシアの反体制派の支配下にあります。

トルコは今月、東地中海の掘削活動を強化した

トルコの掘削船２隻は東地中海で活動をつづけていますが、東地中海の天然資源に関する論争が、トルコとギリシャ・キプロス間の緊張を高めているさなか、今月、もう１隻の船が作業に参加すると、トルコのファティフ・ドンメズ・エネルギー相が言いました。

Hurriyet

東地中海で活動中のトルコの掘削船の１隻「ヤウズ号」

キプロス島の北東岸沖合に停泊する掘削船ヤウズ号の船上で、ドンメズ・エネルギー相は記者団に、第２の探査船が８月末までに、このエリアで活動を始めると語りました。

「ファティフ号は、トルコが認可されたエリアのFinike-１試錐孔で掘削をつづけている。ヤウズ号はKarpaz-１試錐孔で作業をつづけている」とエネルギー相が語ったと、８月６日のロイターは報じています。

８月９日、ギリシャ・キプロスのニコス・アナスタシアデス大統領とトルコ・キプロスのムスタファ・アクンジュ大統領が、難局を脱するための平和会談を行う予定です。トルコ・キプロスが問題の解決を再三提案してきたにもかかわらず、ギリシャ・キプロス側は、東地中海での天然ガスの一方的な探査を行ってきたと、アクンジュ大統領は言っています。

トルコとアメリカのシリア安全地帯協定は“よいスタート”を切った

北シリアに安全地帯を設置するトルコとアメリカの協定は、“非常によいスタート”をきったと見てよいだろうと、チャウシュオール外相は言いました。

　Hurriyet

「設置の枠組みは合意された。これからとる対策のための活動センターの設立が重要だ。協定の今後のありかたは、アメリカと共同の活動センターで研究する」と、外相は、８月８日、記者会見で言いました。外相はＰＹＤ，ＰＫＫ，ＹＰＧのすべてを、この地域から退去させるべきだと力説しました。

「トルコはこの地域からテロリストを完全に一掃する決意でいる。アメリカはそれを知って、次第に協力的になってきた」と、彼は言いました。アメリカはＹＰＧに与えた武器も回収しなければならないと、チャウシュオール外相は強調しました。また、外相は、アスタナ・プロセスのリーダーであるトルコ、イラン、ロシアは、９月初旬、トルコで会談すると言いました。

「北シリアの安全地帯設置に関するトルコ軍とアメリカ軍の代表間の話し合いは終わった」と外相は、アメリカ代表との共同記者会見で言いました。

「代表団はトルコの治安上の懸念を考慮し、最初の対策として、安全地帯の調整・管理を行なう共同の活動センターを、トルコにできるだけ早く設立することに合意しました。安全地帯は平和の回廊となり、シリアの兄弟たちが自国へ帰るための、さらなる対策がとられるだろう」と声明は言っています。

　　　「ときどきダイアリー」へ