ISISによるパイロットの殺害をトルコは強く非難

２月５日　イスラム国（ISIS）によって焼殺されたと思われるヨルダンのパイロットの死を、トルコは強く非難し、ヨルダンおよび国際社会とともに、テロとの戦いを全面支持していくと誓いました。

　Hurriyet

　

檻の中のパイロットが炎に包まれる凄惨なビデオが、２月３日、ネット上に流された。

「モアズ・カサスベ中尉が、テロリスト組織DAESH（ISISのアラブ語名）に惨殺されたことを大きな悲しみをもって聞いた」と、２月４日、トルコ外相は声明を発しました。「トルコ政府はこの重罪を激しく非難する。パイロットの死はいかなる人道的価値観とも相容れない」

檻の中にいる２６歳のF16機パイロットが炎に包まれる悲惨なビデオが、２月３日、ネット上に流されました。カサスベさんは北シリアで彼のジェット機が墜落した１２月に捉えられました。彼は有志連合の空爆に参加していました。

ISISがサジダ・リシャウイ死刑囚の解放と引き替えに、日本のジャーナリスト後藤健二さんを解放すると提示する以前、パイロットは１月３日に殺されていたのだろうと、ヨルダンの国営テレビは推測しています。リシャウイ死刑囚はイラクのアルカイーダの戦闘員で、自爆テロを試みた罪で、２００５年以来、収監されていました。

トルコ・トラキアの住民が洪水被害でブルガリアを訴える

トルコ北西部エディルネ県の住民は、隣国ブルガリアのせいで起こる洪水に関して、ブルガリアを訴えることを考えています。ヴェイセル・エルオール森林・水道相は住民たちを支持すると言いました。

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ブルガリアと国境を接するトラキア地方のエディルネ県は、いま、トゥンジャ川とメリチ川の洪水被害を受けています。バルカンを襲った大雨が、この地方の川の水位を急激に上昇させたためです。

エディルネの洪水は、ブルガリアの急な雪解けと、ブルガリア政府が洪水の際の余裕を考えずにつくったダムが原因だと、エルオール水道相は言っています。「ブルガリアはダムをいくつかつくった。だが、まずいことに、彼らは洪水の際の余裕を持たせることを考えなかった」

大半が水没した２つの村の住民は避難を余儀なくされています。「くり返される洪水にうんざりしているエディルネの住民は、ブルガリアを訴えることを考えているが、私もそれが有効かもしれないと思う」と、エルオール水道相は言いました。「トルコ当局はブルガリア当局に、この問題で警告をしてきたが、住民たちは辛抱の限界を超えている」

トルコでは５７，０００人の子供が週４０時間働いている

バフチェシェヒル大学の経済・社会研究センター（BETAM)の新たな調査によると、トルコでは約５万７０００人の子供が、週に４０時間以上働いています。１月３日に発表された「２０１２年児童労働力調査」によると、２９万２０００人の子供が労働力になっていて、その７５％がなんの報酬も受けず、家の仕事をしているそうです。

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調査によると、子供労働者の約半分は、１日平均１時間働いています。しかし、４万７０００人の子供は、非常に安い賃金で、週に４０時間以上働いています。「これらの子供たちが通学をつづけるのは困難であり、質の悪い教育しか受けられない」と報告書は訴え、子供の労働の悪影響に関して、政策立案者や研究者に警告しています。

「１９２２年に国際労働機構と調印した協定に従って、トルコは子供労働者の数を徐々に減らす対策を立て、この問題に終止符を打つ必要がある」と報告書は言っています。

子供労働者の数は、２００６年から２０１２年までに、２万８０００人減少しています。しかし、これはトルコの出生率が減少したためで、６歳～１４歳の子供労働者の、全人口に対する率は２．６％と、変わっていません。

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ギュレンの旅券は無効になったと、トルコがアメリカに通告

２月４日　トルコ政府はアメリカ当局に、フェトフラー・ギュレンのパスポートは無効になったと通告しました。ギュレンは、政府を倒し、トルコ国内に“国家のような組織”をつくろうとしたとして告発されています。

　Hurriyet

この通告で、トルコ政府は、ギュレンを追放するよう、アメリカにプレッシャーをかけました。「ギュレンは虚偽の申告でパスポートを入手した。従って、彼のパスポートは１月２８日をもって無効になった」と、２月３日、アナドルニュースが報じました。

このレポートによると、同様の虚偽の申告が、アメリカのグリーンカードの出願に使われていたとしたら、ギュレンは追放されることになるだろうと、アメリカの弁護士も、トルコの弁護士も言っているそうです。

エルドアン大統領は、アメリカがギュレンを追放するよう望むとくり返し言い、ギュレン運動のシンパと思われる人々を、クーデタの陰謀とスパイ容疑で訴えています。「彼の帰国より、彼の追放が望ましい」と、大統領は１月３０日、インタビューに応え、アメリカ政府に、戦略上のパートナーであるトルコのために、ギュレンの追放を要請しました。

２０１３年１２月、エルドアン大統領（当時、首相）の家族や閣僚が容疑者とされた、トルコ最大の汚職事件捜査が国を揺るがしましたが、このケースは、結局、裁判所と国会が不起訴にしました。

イスラム国のエジプト人戦闘員が組織の金を盗んで逃げた

イスラム国（ISIS)の義捐金部門の責任者を務めていたエジプト男が、およそ１００万ドルを盗んでトルコに逃げ込み、イスラム国に財政的打撃を与えました。

　

　

International Business Times
東部シリアの支配地域でのイスラミスト戦闘員たち、２０１４年（AFP)

エジプト男アブ・オベイダ・アルマスリは、“Zakat”（義援金）の事務係とISISシリア支部の財務担当者を務めていましたが、１０億シリア・ポンドもの基金を持ち逃げしたと、アル・マスリイ・アルヨウル紙が報じました。

この事件後、ISISはエジプト人戦闘員のリクルートを止めることにしたそうです。ISISはアレッポー北東部の支配地域で、商人や企業家にZakat 税を課しています。シリア人権監視団によると、ISISは商人や企業家に売り上げの２．５％を支払わせているそうです。

・・・国際社会はISISの資金源を断とうと懸命ですから、このエジプト男は国際社会に貢献したことになるのでしょうか。トルコ警察がこの男を窃盗犯として逮捕するわけはなく、ISISがインタポールにたのむはずもないですね。

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