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国連安保理がISILに全人質の解放を要求

2015年02月02日 | 国際
2月3日 ヨルダン政府がイスラム国(ISIL)に捉われているパイロットの生命を救うためになんでもすると誓ったのを受けて、国連の安全保障理事会はイスラム国に捉われているすべての人質の即時解放を要求しました。

 Hurriyet

ジハーディスト・グループが後藤さんを斬首したと発表した後、安保理の15人のメンバーは日曜、日本人ジャーナリストの“凶悪で卑劣な”殺害を非難しました。「後藤健二氏の殺害に責任ある人々は、その責任をとらされるだろう」と、安保理は言い、イスラム国その他アルカイーダ関連の集団に人質にされているすべての人々を即時、安全、無条件で解放するよう要求しました。

一方、ヨルダン政府は、空軍パイロット、モアズ・カサスベさんを救出するためになんでもすると明言しました。カサスベさんは12月、シリアで飛行機が墜落してからISILに拘束されています。ヨルダン王アブドゥラ2世は、後藤さんの殺害を“卑劣で犯罪的な”行為と非難し、パイロットのカサスベさんの解放のためにはあらゆる努力をすると言いました。

・・・国連が今頃、「人質すべての即時、無条件解放を要求」だって? そんな要求が通じる相手じゃないでしょ。バカみたい。


嵐で“ロードス風”が荒れ狂い、5人が死亡

この2日間で、トルコ北部と西部で、嵐のために5人が死亡しました。

 Hurriyet
 
ブルサでは倒れたクレーンがタクシーにぶつかり運転手が死亡。

北西部のブルサ県も被害の大きかった都市のひとつで、時速107キロの風が吹き荒れ、2人が死亡、110人が負傷しました。2月1日、スタジアムの建設現場でクレーンが倒れてタクシーに激突、運転手が死亡し、乗客が負傷しました。壊れたクレーンは市電の線路にもダメージを与えました。

また、ブルサの住民、ネフィ・ベイハンさん(42)は、屋根に重しを結びつけようとしていたとき、強風で屋根が吹き飛び、ベイハンさんは空中に投げ出され、塀にぶつかって亡くなりました。

 Hurriyet

ベルケシル県のイブラヒム・シェムディルさん(50)と、チャナッカレ県のアブドゥラ・アイデミルさん(84)は、屋根から落ちてきた瓦に当たって死亡しました。黒海岸サムスン県のカミレ・デーイルメンジさん(63)も、同じく屋根瓦に当たって亡くなりました。


トランスジェンダーの女性の入場を断ったハマムのオーナーに罰金

トルコの裁判所は、トランスジェンダーの女性の入場を断ったイスタンブルのハマム(公衆浴場)のオーナーに、トランスジェンダーの女性を差別したとして3000リラの罰金刑を科しました。
 Hurriyet

トランスジェンダーの女性イペキ・クランジュさんは、2013年12月26日、友人のヘルガ・マリア・マルゲレータ・ビンデルさんと、ガラタサライ・ハマムに行ったところ、ハマムのオーナーのアフメト・カラギュネイさんに入場を拒否されました。クランジさんは、女性と書かれたIDカードを見せましたが、受け入れられませんでした。

カラギュネイさんはクランジュさんに「当店はドンメ(トランスジェンダーの人々に対する俗称)の方はお入れできません。お連れさま(ビンデルさん)は結構ですが、あなたはだめです」と言ったそうです。

クランジュさんの弁護士エレン・ケスキンさんは、この一件を刑法122条に触れるとして裁判所に訴えました。122条は「言語、宗教、性別、皮膚の色、政治思想、哲学信条、宗派等による差別」に触れています。

ケスキン弁護士は、トランスジェンダーの人の権利の侵害が122条で罰せられたのはトルコで初めてのことだと言いました。「最高裁判所も地方裁判所の判決を認めれば、これはIGBLI(ゲイ、ホモ、レズ、トランスジェンダーなど)の人々にとって、よい前例となるでしょう。彼らはほっとしているかも」


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極悪非道

2015年02月02日 | 国際
2月1日 信じられない、信じたくない! 言葉もありません。トルコのHurriyet紙が報じた記事をほぼ全文、紹介します。ほとんど日本の報道と重複しておりますが・・・。

 イスラム国(ISIL)は、日本人の第2の人質を斬首すると宣言し、国際的非難と、安倍晋三首相の憤りを買った。安倍首相は“凶悪で卑劣な”行為と非難した。
 47歳の後藤健二氏の殺害 ー 1週間に2人の日本人が斬首 ー は、ビデオで流されたが、ISILに捉われているヨルダンのパイロットについては言及されていない。彼もジハーディストに殺害の脅迫を受けている。

 Hurriyet


 尊敬されていたフリー・ジャーナリストの後藤氏はオレンジ色の服を着て、覆面の男の隣りに膝まづいていた。覆面男は英国なまりで、この“虐殺”は日本政府の責任だと言った。全身を黒で蔽った男は、前の処刑ビデオに出ていた男と同じと思われる。
 処刑者は、安倍首相に、この殺害は日本政府の“無謀な”決断の結果であり、“日本にとって悪夢の始まり”になるだろうと言った。短いビデオは、オレンジの服を着た遺体に、切られた頭部をのせた映像で終わった。

 安倍首相は、日本時間の早朝、ビデオのニュースを聞いた後、「テロリストを決して許さない」と誓った。「テロリストのこの凶悪卑劣な行為に、私の怒りは頂点に達している」と、首相は涙を浮かべて記者団に言った。「わが国は国際社会と協力して、彼らにこの罪を償わせる」
 後藤氏の母親の石堂順子さんは、息子の死に「ことばも見つからない」と言った。「息子の悲しい死に、私の気持ちはことばにならない」と順子さんは、すすり泣きながら記者団に言った。後藤氏の兄の後藤純一さんは、「希望を捨てないできたが・・・」とNHKに言った。

 アメリカのバラク・オバマ大統領は“凶悪な殺人”に真っ先に非難の声を上げた。「後藤氏はそのリポートで、勇敢に、シリアの人々の窮状を世界の人々に伝えようとしていた」
 国連の潘基文事務総長も、“野蛮な殺人”と非難し、彼らはシリアとイラクで、暴力によって多くの人々を服従させていると言った。

日本政府とアメリカ政府は、ビデオの信憑性を確かめる作業をしたという。「調査の結果、われわれは信憑性は高いと判断した」と菅義偉官房長官は言い、記者団の質問に、これは事実だと答えた。
 イギリスのデヴィッド・キャメロン首相は、「ISILは人間の生命を無視した悪魔の化身であることを想いだした」と言った。フランスのフランソワ・オランド大統領も“野蛮な殺人”と非難した。

後藤氏と女死刑囚の解放の交換交渉は膠着状態に入ったと、日本政府が言った後、この処刑は行われた。ISILは、木曜日没までに、ヨルダン政府がイラクの女ジハーディストを引き渡さなければ、後藤氏と、ヨルダンのパイロット、モアズ・カサスベさんを殺害すると言った。

「政府はこの問題に、全力で努力してきた。この結果は残念でならない」と、安倍首相は日曜、記者団に語った。「しかし、日本は決してテロには屈しない。わが国は国際社会のテロとの戦で責任を果たす決意でいる」

 先週、ISILは、日本政府が72時間以内に身代金2億ドルを支払わなければ、もう1人の日本人、湯川遥菜氏を殺害すると言った。ヨルダンは、女死刑囚サジダ・リシャウイを釈放するまえに、12月24日からISILに捉われているパイロットの生存の証拠を見せるよう要求していた。しかし、最後のビデオにも、パイロットの運命は触れられていない。リシャウイ死刑囚は2005年、60人が死亡したアンマンのホテルでの爆破事件に関わっていたことが確認されているが、ヨルダン政府はパイロットを解放するなら、リシャウイを解放すると言った。

 ヨルダン政府は国内と、支援国日本から、パイロットいっしょに後藤氏を救えという圧力を受けた。木曜、ヨルダン政府のスポークスマン、モハムマド・アルモマニ氏は、「リシャウイはまだヨルダンにいる。ISILがパイロットが生きている証拠を見せれば、リシャウイを解放する」と言った。

ISILは、木曜日没までに、リシャウイをトルコ国境で解放するよう要求した。しかし、夜まで、交換のニュースはなかった。金曜朝、ヨルダン軍はパイロットが生きている証拠を待っていると言った。パイロットの父親は息子の命を救って欲しいと政府に懇願した。
 後藤氏の妻、倫子さんは今週、沈黙を破り、夫の帰国を嘆願した。「夫は善良で正直な人です。苦しむ人々の窮状を伝えようとシリアへ行きました」と彼女は言った。「ヨルダン政府と日本政府は、2人の運命は彼らの手中にあることをどうぞ理解してください」

ISILは、シリアとイラクの、彼らが制圧している地域で、イスラム法の残虐バージョンを実行し、アメリカ人ジャーナリスト2人、アメリカ人支援活動家1人、イギリス人支援活動家2人を処刑した。


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