トルコのトピックス

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産業の発展なくして失業の解消なし

2014年07月14日 | 国内
7月15日 トルコ統計局が2013年の失業率を発表しました。81県の失業率はまたしても農業と非農業の事情の違いを明らかにしました。農業には未来の失業が隠れていて、とくに農業人口が支配的なアナトリアでは、この区別をしなければ、ほんとうに失業率はわかりません。

 Hurriyet

大都市の失業率の実態を把握するのは容易ではありません。たとえば、トルコ第3の都市イズミルは、大都市の中でも失業率のチャンピオンで、15~16%。2009年の世界的経済危機に、イズミルは最悪の16%になりましたが、その後も回復せず、2013年も15.4%です。

建設が多く、国内消費の中心であるイスタンブルは、イズミルほど悪くありません。2009年には17%近くまでなりましたが、2013年には11.2%まで回復しています。これは非農業都市の平均と同じです。
アンカラの失業率は平均より1ポイント低く10%。アンカラは建設投資、公的雇用、公的投資が増えたためと見られます。

夢を抱いて大都市に群がる人々の失業率は、産業、とくに輸出産業の発展がなければ好転しません。失業の解消はまず産業の発展です。


アメリカのメデイアがギュレンの学校を徹底調査

 アメリカの多くのメディアが、アメリカとトルコのギュレン運動の活動を徹底調査しました。メディアが問題にしているのは、運動の目的、不透明性、アメリカ政府がフェトフラー・ギュレンを亡命させている理由などです。ギュレン氏は現在、反逆罪や、おそらく本国送還など、多くの告発を受けています。

 Sabah

LAベースのウエブサイト「シティウオッチ」によると、「ギュレン運動は社会変革運動と説明しているが、秘密の部分がある。彼らはカトリックの秘密組織オプス・デイになぞらえ、この運動は単にメンバーたちが設立したのではなく、運動の指導者フェトフラー・ギュレンがアメリカに来た1999年、アメリカの税によって設立されたと主張している」ということです。

ギュレン氏はアメリカで何千何万の学生を持つ147校以上の公立校を設立し、運動に尽力させるために、トルコから何百人もの教師や組織の指導者を招いているということです。
「ギュレン運動は毎年、納税者から約5億ドルの純益を得ている。各学校は300人~800人の学生を持ち、学生1人につき7000ドルを納税者に支払わせている」とメディアは主張しています。

「彼らは自分たちの目的のために、アメリカの公立学校を搾取し、アメリカの納税者のポケットから金を盗んでいる」とメディアは告発しています。

トルコとアメリカのいくつかのギュレンの学校は閉鎖されました。最近、LAではギュレン運動と関係する公立校2校が閉鎖命令を受け、トルコのボル市では、先週、4校が市当局によって閉鎖されました。ロシアとアゼルバイジャンでも、さまざまな理由からギュレンの学校が閉鎖されています。

6月、連邦捜査局が、オハイオ、インディアナ、イリノイ各州のギュレン運動関連の公立校の手入れを行いました。
ギュレン運動の指導者は、現在、ペンシルバニアに住むフェトフラー・ギュレン氏です。彼は昨12月17日、ギュレニストを使って、トルコでクーデターを試みたとして告発されています。


アルメニア教会の廃墟から古い書字板が発見された

東部バトマン県サソン地区のメレト山上にある聖アスヴァダヴィン聖母教会の廃墟で、歴史的書字板と、いくつかの遺物が発見されました。
イスタンブルの「サソン・アルメニア協会」のアジズ・ダージュ会長と10人の会員が、教会の廃墟を清掃していて、これら遺物を発見したそうです。

 Hurriyet

「廃材を取り除いたら、アルメニア文字の書かれた大きな石板が現れたのです。古い馬蹄や、いくつかの像も発見しました。私たちはそれらをバトマン博物館に送りました」とダージュ会長は言いました。

「私たちの目的はこの教会を修復することです。また、この教会は標高2973メートルの山頂にあるので、バトマン県庁に、教会への道の建設を要請するつもりです」

・・・標高3000メートルの山頂に教会を建てた昔の人もすごいですね。何年前の石板でしょうか。


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「国外在住のトルコ人もぜひ投票を」とトルコ政界

2014年07月14日 | 国内
7月14日 大統領選が近づいて、諸政党は国外在住のトルコ人に呼びかけはじめました。公正発展党(AKP)の主任顧問ビナル・ユルドゥルム氏は、土曜、ヨーロッパ在住のトルコ人たちに、投票の重要性を訴えました。

 Sabah
 
国外在住トルコ人に投票を訴えるビナル・ユルドゥルムAKP顧問


「欧州トルコ民主連合」が組織したイフタル(ラマザン明けの食事)の会の後のスピーチで、ユルドゥルム氏は「トルコの選挙だと考えてはいけません。私の一票も、あなたの一票も同じなのです」と語りました。

トルコ共和国外に居住するトルコ人は500万人以上いて、280万人が有権者です。ユルドゥルム氏は、ヨーロッパのトルコ人有権者数は全有権者の5%であり、トルコ第3の都市イズミルの有権者数に匹敵すると指摘しました。国外在住のトルコ人も昨年から投票できるようになりました。

欧州トルコ民主連合のシュレイマン・チェリキ議長も、「国外に住むトルコ人にとって、選挙権を行使することは非常に重要だ。これはわれわれが要求を出すときの有効性にもつながる」と言っています。

8月10日が投票日です。大統領を国民が直接選ぶのは今回が初めてです。50%以上の票を獲得する候補者がいなかった場合は、8月24日、第2階投票が行われます。


親クルドのHDP有力候補デミルタシュ氏が武力闘争を排すると宣言

親クルドの人民民主党(HDP)の共同党首で大統領選の有力候補であるセラハッティン・デミルタシュ氏が、武力闘争を排し、トルコの恒久平和の達成のために努力をつづけると誓いました。

 Hurriyet
 
非ムスリム・コミュニティ代表との会談後、記者会見するデミルタシュ候補(左)とHDPのスルル・シュレイヤ・オンデル議員


非合法クルド労働者党(PKK)の都市部隊クルド・コミュニティ連合のジェミル・バユク共同議長は、先週、「クルド人が自由で民主的な社会に暮らせるようになるまえに、PKKが武装闘争を止めると考える連中は“夢想家”だ」と発言しましたが、13日、この発言について尋ねられたデミルタシュ氏は、「私たちは恒久平和のために努めます。“なにかあったら武器を取る”などとは言いません。なにが起こっても、私たちが武器を取ることはありません」と答えました。

デミルタシュ氏は最大野党・共和人民党(CHP)のケマル・クルチュダルオール党首の発言にも触れました。クルチュダルオール党首は、先週、トルコの分断によるクルド国家の独立という展望について、「トルコを分断させないために必要なら、われわれは武器を取る」と発言しました。

「私たちは政治家として、暴力を使うことなく恒久平和のために努力します。大統領選キャンペーンはその努力の一部です。私たちの平和と共存の意志が最も具体的な証拠です」とデミルタシュ氏は言い、クルド問題の解決と平和のために、合法的処置が必要だと強調しました。
このコメントは、デミルタシュ氏と非ムスリム・コミュニティ代表との非公開会議の前に語られたものです。

「この国は彼らに謝罪しなければならないと、私は言いたい。トルコはアルメニア人、ギリシャ人、アッシリア人に謝罪するべきです」とデミルタシュ氏は言いました。「私たちはこの土地にともに住むなら、“私の土地、私の故国”と言うかわりに“私たちの土地、私たちの故国”と言うべきです」


「ときどきダイアリー」ヘ

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