日本のボタニカルア-トの草分け・太田洋愛(1910~1988)。私と同郷の愛知県田原市の出身です。その植物画の原画展が先月から、花見客でにぎわう上野公園の、国立科学博物館で開催されました。
洋愛は1929年に満洲にわたりハスの大賀一郎博士に師事し、植物画の道に進みます。牧野富太郎から指導を受け、戦後の教科書や図鑑の植物画の大半は彼の手によるとさえ言われます。
この郷土の偉人をより広く世に知らしめたいと、5年前に私はその足跡をたどり、『花の肖像画家-太田洋愛』を出版しました。満洲(大賀一郎)を始め、高知(牧野富太郎)、山形(弟子夫妻)、高山(太田桜)等への取材に向かい、国立(ご子息)の家にも繁く足を運びました。それだけに今回の科博での企画展開催には、文字通り身内のような喜びを抱いたというものです。
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