嶋津隆文オフィシャルブログ

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石原慎太郎知事から寄せられた帯書き

2022年02月07日 | Weblog


石原慎太郎知事が逝ってしまいました。89歳。
思い通りの人生を過ごされたと妬みつつも、思わず涙してしまったものです。

役人時代、10年もの上司と部下の関係であれば、いくつもの印象深い出来事があるのは当然です。しかしここではひとつだけ、作家としての石原知事の、柔らかい気遣いを感謝を込めて記しておきます。

上の冊子は、10年ほど前に都庁を辞め、大学の教員になったころに上梓した一冊。
ふるさと愛知県伊良湖岬で、久しく村長職にあった祖父の生涯を、戦前の地域史として執筆したものです。『明治の日本人と地方自治―伊良湖岬村長物語』(公職研)。

原稿を書き終え、さあ誰に推薦をお願いしようかと考えた時、石原知事以外は思いつきません。都庁に直談判に伺いました。すると何と二つ返事だったのです。
「そう、あなたのおじいさんお話ですか。分かった。で、何を書いたらいいか、下書きをくれよ、一晩考えてくるから」。
その時の、ニヤッと言う笑顔が忘れられません。そして翌日受け取ったのが、写真の帯書きなのです。


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