嶋津隆文オフィシャルブログ

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田舎館村の「田んぼアーツ」に感心したものの・・

2010年09月28日 | Weblog

写真:「牛若と弁慶」 本人撮影

先週末は弘前大学で都市学会があり、東北の地域まちづくりの先例に触発された3日間を過ごしました。弘前城の落着きや岩木山の壮大さを堪能しつつも、友人の檜槇貢弘大教授に案内されて訪れた、田舎館村の「田んぼアーツ」には何とも感心させられました。

人口8千人余のちいさなこの村が、農産物等共振会を開催したのは昭和62年からのこと。しかし次第に人もモノも集まらず、先細ってしまいます。そこで平成5年からは「米」のこだわったイベントをおこし、元気な村づくりをはじめたと言うのです。

2反5畝の田んぼに、「つがるロマン」などの稲を使って大きな図柄を描くのです。浮世絵であったり、モナリザであったりです。NHKに取り上げられたこともあり、今や人気のスポットです。今年は写真のように「牛若と弁慶」でした。

しかもその田んぼを見渡す村役場は、なんと天主閣そのものとなっているのです。こう役者が揃えば話題になるのは当然でしょう。私が訪れた日曜も、朝早くから観光バスが止まっていました。今年は全国から20万人は来る、地元米のいい宣伝となると担当者の表情がとても明るいのが印象的でした。

全国1800も自治体があれば、こんなアイディアを考え付く、なかなかのチエ者がいるものです。いやあ、田舎館村の挑戦には大いに納得し、また気持ちを和ませて村を離れました。

しかしその帰路に、何と、尖閣諸島に侵入した中国人船長を無条件放出したとのニュースが耳に入りました。えっ、どういうバカなことをやったのか。中国の怖さを知らないのか。驚き、耳を疑い、津軽平野に広がる稲穂を一挙に政府が焼き払ってしまったような、そんな衝撃を味わわされました。快適な津軽行は、一挙に暗転してしまったというものです。


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いやあ驚きました、B1グランプリの凄い熱気

2010年09月21日 | Weblog

写真:「B1グランプリ3会場の一つ」

まずは写真を見て下さい。この人混みがB1グランプリの厚木3会場の一つ、相模川の河川敷での光景です。入場者数は9月18日が17万5千人、19日が26万人で計43万5000人と発表されました。

出展した全国の挑戦グルメは43。それに地元神奈川のフードが39加わりました。人気のシロコロホルモンは待ち時間2時間。9月とはいえ、未だ続く炎天下でどこ店も長い行列が作られていました。いやあ老若男女を分かたず凄いエネルギーというものです。

このB1人気の所以はなんでしょう。第一は間違いなくその安さです。一品が200~400円というのは気楽です。第二はテレビや新聞で喧伝された話題イベントへの関心でしょう。ブームが作られ、その作られたブームに更に乗っかっていきたいとの遊び心と言えるかもしれません。

松蔭大学は厚木の大学です。それだけに地元のこのビッグイベントに参加しない手はないと、積極的に関与してきました。しかしこの40万余の人の洪水に、いささかゲッソリしたのが学生ボランティアのホンネのようでした(笑)。

「厚木のまち中もさることながら、帰りの小田急の中もB1の匂いが充満していましたよ」との知人のメールにも、思わず大笑いしてしまったものでした。

来年の開催場所は姫路市です。「姫路おでん」がウリのまちです。もっとも姫路城は今年から天主閣の修理で、あの白鷺がテントに包まれています。その事態にこのB1イベントをぶつけることで、もう一つの観光客を図ろうとの算段なのでしょう。

B1グランプリには、食欲だけでなく、人間や社会のいろいろな欲望が混ざっていくようです。


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「ハチ公は盲導犬になじまない」と塩屋賢一会長

2010年09月18日 | Weblog

写真:「忠犬ハチ公と主人公役のリチャードギア」

一昨日の新聞に、塩屋賢一さんの訃報があり驚きました。日本アイメイト協会の会長であった人です。享年88歳。日本初の盲導犬「チャンピィ」を育成したこと、その後も優れた盲導犬を世に提供し続けてきたことで社会から大きな評価を受けていました。

始めてお会いしたのはもう30年も前のことです。広報誌のグラビアでの取材で、カメラマンを連れ、練馬の自宅兼訓練所にインタビューに伺ったのです。

盲導犬には「GO」「STOP」など英語で語りかける、尻尾を踏まれてもなかないようにする、排泄は外では絶対にさせないなど話しはとても新鮮でした。なかでも興味深かったのは「ハチ公といった日本犬は盲導犬になじまない」との言葉でした。

えっ何故でしょう? と不思議がる私に、塩屋さんこう説明してくれました。「盲導犬は主人が変わるものです。どんな主人になったとしても、その人に忠誠をつくすことが必要となります。ところが秋田犬などはダメなのです。忠犬ハチ公のように、いつまでも前の主人が忘れられない義理人情の性格を持つからです」。

「その点で、シェパードとかラプラドルレトリーバーという洋犬は、その時々の主人に尽くすのです。冷たいと言えばそうかも知れませんが、盲導犬としては優れていることになりますね」。

その時、突然に私は、「そうするとゴルゴ13のように、感情を排しビジネスに徹する犬が良いのですね」と応えて、二人で声を出して笑ったものでした。

涙もろいが良いか、仕事が出来てクールが良いか。とても犬の話とは思われずに、複雑な気持ちで帰路についたものでした。あれから30年(←綾小路きみまろ風になってますね(笑))。そういえば過日、リチャードギアの米国映画「ハチ」を見て涙をポロポロ流してしまいました。加齢とともに、どうも涙もろい方が良いと思い始めているようです。


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ベトナムで聞かされた中国の覇権主義というもの

2010年09月13日 | Weblog

写真:「ベトナム戦争で米大使館に突入した戦車」

尖閣列島の界隈で、操業中の中国漁船の船長が逮捕されました。日本の領海内ですから当然のことでしょう。しかし中国政府はこれを激しく批判。しかもこうした漁船の侵犯操業に呼応して艦船を派遣し、事実上、領海域を拡大していく姿勢を見せています。

東シナ海の石油や天然ガスの埋蔵が明らかになった70年代に、突然に領有権を主張するようになったといわれます。しかし中国のこうした姿勢は、もっと根深いところにあるように思うのです。

何年か前、ベトナムの地を訪れたことがありました。その旅の途中、「この前の戦争でベトナムに日本人は悪いことをした。許してほしい、許してほしい」と言い続けたメンバーがいました。謝り続ける高校教師のその男に辟易し、現地のベトナム人ガイドがこう言い放ったのです。

「確かに日本はベトナムを侵略しました。しかし5年です。アメリカは10年、フランスは60年です。いえ、ベトナム人がそれ以上に許せないと考えているのは中国です。何百年も支配してきた挙句、いまだにわが国を属国とみているのです」。

なるほど、と思わされました。中国の覇権主義はこうした反発をこの地で受けているのかと。そしてその根っこに、東アジア地域のすべての国々が中国文化圏であり、中国そのものとみなす中華思想のあるのだと。そう実感を持って知らされたのです。言い換えれば、覇権主義が中華思想の属性として中国のDNAの一つになり、それが今日も常に首をもたげてくることを痛感させられたのです。

そう考えるとベトナムだけでなく、高句麗も中国だと主張された朝鮮も、尖閣諸島を領海内だとされる日本も、同じ属国扱いとされるのも当然となるのでしょう。おぞましいという外ありません。


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名古屋の河村市長の乱は、歴史を知らない

2010年09月06日 | Weblog
コメント (1)
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奥州には良いものがいっぱいあるのに・・

2010年09月02日 | Weblog

イラスト:「わんこきょうだいたち」

民主党の代表選が昨日告示されました。すったもんだの挙句の、菅直人と小沢一郎の一騎打ちです。部外者の自分から見れば、幹事長時代、普天間を大紛糾させた一方、財源無視の公約に固執する人物の登場に警戒感を持たない訳にはいきません。

ところで小沢一郎は奥州水沢を本籍とします。それがためこの地は小沢の出身地とされ、昨今はどうしてもダーティなイメージを持たされてしまっているようです。土地っ子には何とも不幸なことです。

奥州は良いものがいっぱいあります。輩出した偉人も少なくありません。政党政治の基礎をつくった平民宰相原敬、満鉄初代総裁で東京市長も務めた後藤新平、国際的思想家の新渡戸稲造など近代日本の知性が並ぶのです。もちろん石川啄木、宮沢賢治がいます。

それに加え岩手では、さらに観光キャンペーンで「わんこきょうだい」なるキャラクターを作成しました。県内5地域の「食」の特性を示した兄弟キャラで、「そばっち」(わんこそば・中部)、「こくっち」(粟、稗などの雑穀・県北)、「とふっち」(とうふ・県央)、「おもっち」(ずんだもち・県南)、「うにっち」(ウニ丼・三陸)の5つです。

ご覧ください。愛嬌もあってなかなかの人気のようです。しかしこのキャラでさえ、「なんで色黒、腹黒なんですかねぇ」と大学の同僚がつぶやくのを聞いて、ここにも某人物の背後霊がいるのかと苦笑した次第です。

真夏日、熱帯夜が連日続くだけに、文章をつづる気力も減退しています。そこでこんな手を抜いたブログとしました。お許しあれ。


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