【伊良湖ビューホテルより神島を望む】
この8月、9月は慌ただしい作業に追われて過ごしました。それは故郷での地域文化情報誌『渥美半島の風』の発刊に取り組んでいるからです。企画案の作成、賛同者の呼びかけなどといったことで汗を流しているのです。
発刊の趣意書にはこう記しています。
「渥美半島は豊かな土地柄です。しかし少子高齢化が進み、農の風景も生活スタイルも大きく変わろうとしています。そうした中に、自然との触れ合いや自分の居場所を大事にする、住民自身の手で地域文化を育て味わおうとの兆しを感じます」。
「こうした兆しを垣間見るにつけ、新たな文化の可能性を生む地域のネットワークづくりが求められている、そう私たちは考えました。そこでその気運づくりの“広場”として、渥美半島の一体感を深め、日本全国に発信機能を持つ地域文化情報誌の発刊を企画しました」。
雑誌のタイトルは『渥美半島の風』。編集方針は「土と海、アートによる地域の創生」。「半島放談の集い」(ミニ・シンポジウム)の開催も企画します。初刊は来年4月で、年2回の刊行を考えていきます。
渥美半島色の文化の創生を! 渥美半島から文化の発信を!
こんな、ちょっと気負った呼びかけも、趣意書の中には掲げているのです(笑)。
そして現在、賛同人が全国から200人近く集まりました。縮む今日の地域社会にあって、これだけの大人数です。渥美半島には文化的情熱がたぎっている?。いやいやそうではないでしょう。付き合いで賛同人名になった人も少なくありません。
しかし人と人が集まれば、必ず新しい何かが生まれてきます。閉塞した空気を変える兆しが出てくるに違いありません。私たちが付したこの運動体の名称は『渥美半島の風』社中。時代を変えた坂本龍馬の亀山社中にあやかりたい思いもあってのことです。この事大主義を、暫くは大いに楽しみたいものと思っています。