嶋津隆文オフィシャルブログ

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映画『最後の忠臣蔵』に涙とどまることなし

2011年01月30日 | Weblog

写真:WB社『最後の忠臣蔵』の一場面

人気TVドラマ『北の国から』を長いこと手がけた杉田成道監督です。「してやられるかな」と警戒しつつ映画館に入ったのですが、案の定、徹底的に泣かされました。WB社の『最後の忠臣蔵』。いい映画でしたねえ。

主君大石内蔵助の命により、それぞれ死ぬことを許されず16年を過ごしてきた赤穂浪人、役所広司と佐藤浩市。二人とも大いに唸らせるいい演技です。時折くみこまれる美しい竹林の風景と人形浄瑠璃「曽根崎心中」のみちゆき。これ又わざとらしさが気にならないいい演出です。

内蔵助の娘、可音役の桜庭ななみも、そのぎこちなさやいま少し色気があってよいと気になりつつ、凛とした役回りに清々しく見入らされたものでした。

いやあ、それにしてもとめどもなく泣かされましたね。とりわけ16年間ひそかに育て上げた主君の娘可音を送り出す花嫁行列への、浅野家家臣たちの参列申し出の場面には、劇場のあちこちからも鼻をすする音が広がっていたものです。

正月の最後の休日にふさわしい清涼感ある時間を過ごすことができたものと、杉田監督には感謝した次第です。ひとこと不満を添えるなら、なぜ最後に役所広司が割腹しなくてはならないのか、恋か忠義か、それなりの強い論理性がなかったのが惜しまれるというものです。


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阿久根市や国立市を対象とした自治法改正は当然

2011年01月24日 | Weblog

写真:「平城京朱雀門」(本人撮影)
律令国家で1300年たちながら未だ無法地帯がある日本

今日(1月24日)、政府は地方自治法の改正案を提出します。違法な行為を行っている自治体に対して、国がその違法性の確認を提訴できるようにするものです。市長が議会を開かずに専決処分を繰り返した鹿児島県の阿久根市長のような乱暴なケースが、法改正の直接的なきっかけです。

しかしこの法改正のもう一つの対象は、他ならぬ国立市です。社民系の前市長が10年ほど前に突然に行った住基ネットの切断。この違法行為の解消を何としても図らねばというものです。

住基ネットに関連し、この間、国会は個人情報保護法を整備し、最高裁も住基ネットの合法判断を確定させ、国や都からも接続の是正勧告を出してきました。市議会も再三の接続決議を行いました。これらを国立市長は無視し続けているのです。完全な無法地帯になっているのです。

国家悪者論のイデオロギー論に立った住基ネットの切断行為で、国立の市民生活は明らかに混乱させられています。パスポートや年金の更新手続き、税控除等でたいへんな不便を強いられているのです。こうした混乱を放置させないため法改正は当然でしょう。

くしくも10日後の2月4日には、この国立市長の住基ネット切断行為を違法だとする住民訴訟の判決が東京地裁で出されます。イデオロギー市政に憤然とした市民が提訴したものです。地方自治法の改正前に、違法状態の国立市に敗訴判決が出されるというのですから、大いに期待したいというものです。


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加茂市、阿久根市、シーシェパード、そして国立市

2011年01月19日 | Weblog

写真:豪州の「シーシェパード」の海賊旗

国立駅の南口に住む友人からメールが届き、以下の新聞記事が添付されていました。「どこぞの市と同じく、法令無視の行為を行っている市長がいますよ」とのコメントも付けられていました。

記事は新潟県の加茂市での事件です。衣料品会社「しまむら」が売上面積の拡大を計画し、県に届け出を行ったのが2009年1月。ところが加茂市は突然7月になって売上面積の拡大禁止を盛り込んだ条例を制定。しかし「しまむら」は県の認可を得たことで新計画を実行。これに対し何と加茂市はこの会社を刑事告発したというのです。さすがに県警は冷静で、「条例に矛盾があり、罪に問うのは困難」と判断したとの内容でした。

まったく大学通りの国立マンション事件と同じなのです。業者が合法な建築確認を取った後で条例を改正し、それを根拠に業者に営業妨害を繰り返した前国立市長。1か月前に東京地裁が彼女に3213万円の支払えとの判決を出したのは当然でしょう。景観を守るという目的さえ正しければ、何をやっても許されるという傲慢無礼さが指弾されたのです。

今日の読売の夕刊に、「仮に目的がよくても民主主義のルール無視は独裁政治の始まり」と断じていました。いや国立市のことではなく阿久根市に関連した指摘です。が、そのまま国立市に当てはまるというものです。

そういえば海の向こうには、捕鯨憎しとばかりに、高速艇で日本船に体当たりするテロリストグループがいましたね。シーシェパードとかいうこの狼藉を、同様に法を無視する国立市の首長が非難するなど、まったく出来ないことでしょう。


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成人式を迎えた学生たちに希望メールを貰う

2011年01月11日 | Weblog

写真:歌川国貞「二見浦・曙の図」 前回のブログ写真参照

 いくつの頃からでしょうか、若い人たちを見てその輝くような肌に生命そのものを感じるようになったのは。テレビのニュースでアップになる若者の表情を見るだけに、心が浮き立つようになる自分に気付きます。生命への執着は、老いの進行との相関なのでしょう。

昨日は成人式。わがゼミの学生たちもその多くが式に出席しました。その学生たちに昨夜遅くに「成人式おめでとう」とのメールを入れたのも、テレビの若者の輝くような眼差しに思い切りワクワクさせられたからなのです。

返事が返ってきました。
茨城の実家に帰省していたK君からは、「無事に地元で成人式を終え、本厚木に帰る途中です。今年もよろしくお願いします」との返信メールです。

小田原のAさんからは、「成人式ではしゃいできました! 添付の写真を見てください」と赤い絵日傘をもっての可愛い振袖姿を送ってきました。

世田谷のS君からは、「昨日は夜中にメールに気づきました。あけましておめでとうございます」とあり、深夜まで盛り上がっていた様子がわかりました。

こうしたちょっとしたメールであれ、私には間違いなく若い息吹と希望を感じさせてくれるというものです。嬉しいものです。

しかし昨今は大学4年生の内定率が6割にも届かないという就職難の時代。まだ2年生とは言いながら、ゼミ学生たちは常に重苦しい雰囲気を味わっているようです。

経済不況にしても年金問題にしても、私たち団塊世代がこの若い世代に不安を強いる原因だったとはよく指摘されるところです。そう思いつくと、学生たちの短いメール文がひどく長い抗議文のように見えてくるのも、因果なものという他ありません。


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国立市の控訴は市民と前市長を苦しめるだけ

2011年01月06日 | Weblog

写真:「伊勢の二見の夫婦岩、国立市もこんな風に穏やかでありたいもの」


正月休みの後半は、仙台市のシティセールス活動を執筆する必要もあって、地元の作家・伊坂幸太郎の「重力ピエロ」と「アヒルと鴨のコインロッカー」のビデオを立て続けに見ました。強烈な伊坂ワールドに驚き、しかしその毒性にさいなまれ、急遽、気分直しが必要と東名を飛ばして渥美に帰りました。

ふるさと渥美では、いつもそうであるように、伊勢の島々を向こうにして潮の香を浴びつつ、大きく深呼吸して過ごしました。さらに幸いなことは今回、富士山が往路も復路も実にでっかい雄姿をみせて、歓迎していてくれたのです。

しかし帰京してみると、国立市ではまたまた情けない事態となっておりました。「市は前市長に3123万円を請求せよ」と、明和マンションに絡む住民訴訟に完敗したにもかかわらず、市長は控訴するというのです。

あの地裁の判決は、既に出ている別件の高裁と最高裁の判決内容を引用して、前市長の不法行為性を裁断したものです。控訴しても絶対に勝てるはずもないのです。これ以上訴訟を伸ばせば伸ばすほど、市税を使っての弁護士費用が嵩むだけでなく、前市長の利息の個人負担(これ迄の利息で既に600万円余)も積み上がっていくのです。

愚かなことです。

何度も指摘してきたところですが、そもそもの落ち度は明和サイドにはなく、まちづくりのルールを事前に定めてこなかった国立市の不作為にあるのです。

それなのに生け贄を作りあげて市の責任を見えなくし、私的リンチのように業者を袋叩きにして悦に入っているのは卑劣という外ありません。前向きな市政こそ必要なのです。

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謹んで新春のお慶びを申し上げます。

2011年01月01日 | Weblog
写真:「豊後竹田の武家屋敷界隈」 本人撮影

幾つになろうと旅をするのは楽しいもの。昨秋も、広瀬武夫や滝廉太郎を生んだ豊後竹田を訪れ、小さな城下町ながら明治の歴史が凝縮されているようで、もう一つの「坂の上の雲」の舞台を大いに堪能してきました。

それにしても昨今、加齢のせいかふるさとへのこだわりがどんどん強くなっている自分に気づきます。豊後竹田ならず三河田原を題材にした明治や昭和の人物伝執筆に、今年も挑戦してみようと密かに算段する新春の朝です。 
平成23年元旦

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