人は加齢とともに過去が近くなる。すると歴史を辿りたくなる。
人は加齢とともに故郷が近くなる。すると故郷に尽くしたくなる。
しかし過去は手痛いこともあれば、故郷はほろ苦いこともある。だが今回の「近藤寿市郎伝」の執筆には、大いに熱をもって手掛けてきたつもりである。
こう後書きに記した『近藤寿市郎伝』。完成したばかりである。四六版・360頁・上製本・定価2000円(㈱公職研)。この執筆に集中して一年余、ブログを中断した次第。多くの人に読まれることを期待する。書き出しは以下で始まる。
近藤寿市郎は天下の風雲児である。
明治3年渥美半島に生まれる。自由民権運動にあこがれ、東三河の立憲政友会の中核を担った。明治、大正、昭和を県会議員、衆院議員、豊橋市長と駆け抜けた。
そして愛すべきホラ吹きである。
東三河を日本一の農業地域にした豊川用水を敷き、自動車輸出台数日本一にした大三河港を構想する「大ホラ」を吹く。半世紀後、その夢は実現した。