日本滞在記つづき:
2014年4月7日(月)
翌日は奈良で、私が日本を出る直前まで働いていた職場時代の仲間に会いに。ランチを一緒に、ということで選んでくれたお店があのあこがれの「秋篠の森」!いや~、懐かしい。ここは職場から近かったので、特別な機会には何度か来たことがあるけれど、やっぱりそれだけ「特別な」レストラン。
お昼の部、夜の部ともに完全予約制だし、メニューも、お食事スタートの時間も決められています。その代わりにとても心地よいおもてなし、とびきりおいしい上品なごはん、居心地のよい空間が毎回約束されている。ワクワク。
お食事の時間が指定されているから時間厳守だったのに、あろうことか私一人行き先を間違えて全然違う電車に乗り途中プチパニック、最後は急遽タクシーでバタバタと駆けつけるはめになりましたが(「平城駅」を「平城山駅」と間違えて「平城山駅」に行っちゃったの。前者は近鉄線、後者はJR線!ぜんぜん違う)、レストラン指定のランチ開始時間にはなんとか滑り込みセーフでした。
この日会ったのは、京都で働いてた頃の同僚と、その頃いろんなプロジェクトを一緒にした大学の先生。元同僚とはここに来る前に東京で会ってたので、今回2回目。彼女は一緒に働いてた頃からの私の抜けっぷりを知ってるので、この日の私の行き先間違いに「りょうちゃん、アメリカで仕事してて支障ない?大丈夫なん??」とレストランにたどり着くなり心配されました、笑。図星だけど。ありゃ~、やらかしちゃった!っていうのはいまだにあるよね、日々(ブログに書いてないだけで)。
しっかり者の彼女はもうずいぶん前に独立して、東京の二子玉川で Box and Needle というとびきり素敵な「箱」のお店を展開している。ふつうにふらりと入った本屋さんとかで、彼女の出版した本が並べられてたり、何気なく手にした雑誌に彼女のプロダクトやお店の記事が載っていたり、別の人づてにすごい活躍ぶりを聞いたりして、なんだかもう私とは違う世界へ羽ばたいて輝いてる様子。本当に頼もしい!
もう1人の大学の先生は、以前いろいろな仕事を一緒にさせてもらって、当時ものすごく影響をいただいた先生。たぶん私のその後の人生や職業選択に多大な影響を与えてくださった方。思い返してみれば、「Exploratorium で働くことを本気で考えてみたら?」とおっしゃってくださったのもこの先生が最初だったような気がする(いや、それ以前にも「MITメディアラボで働かせてもらったら?」とか、発言がいつも big で、実現性のあるなしに関わらず、なんというか、勇気をくれる先生でした)。
この2人は私にとって大切な人達なのですが、久しぶりに会ってゆっくりごはんを食べながらいい時間を過ごして、変わってなさに心底ほっとしました。いや、話してる内容は変わってるんですよ、そりゃお互い会っていなかった5年の間につもる話もあるし、仕事関係で日本はどう、アメリカではこうなんて教育やミュージアムの話もしたのだけど。ただ純粋に素敵な空間で、おいしいごはんを前に「お、、おいしいわぁ~、これ」と心底感動しながら味わってる私達って、ぜんぜんあの頃のままだわ、と思った幸せな午後。結局のところ、好きな人たちと極上の空間でおいしいもの一緒に食べながらする話こそがとびきりのごちそう。そこが変わっていなくて、とても安心しました。
食べたもの、見た目にも美しくて、やさしい味つけ。あぁ、私日本に帰ってきてるんだなぁとひしひしと感じる春の味(メインが運ばれてくる頃には写真のことなんて忘れてお食事に集中してたので、写真がないの)。秋篠の森は、木々に囲まれていて本当に素敵な佇まいです。サンフランシスコにも、バークレーにも、こういうレストランはないなぁ。控えめで、古いものと新しいものを上手にとりいれていて、インテリアも草木もガーデンもひとつひとつの仕事がとても丁寧な感じ。いつかフィリップをこういうところに連れてきてあげたい。
お店のスタッフさんにせっかくの再会なので記念撮影をお願いしました。
「10年後に見る写真ね!」と言って撮ったのだけど、2024年にはそれぞれ何をしていることやら。
その後は、京都にある懐かしの職場へ行ってみました。京都といっても、けいはんな学研都市にあるので、秋篠の森から車ですぐ。実は、この職場はこの春に東京へ移転したばかりで、もう誰もここで働いておらず今は建物だけが残るのみ。誰もいないけど、このタイミングで見に来られてよかった!
懐かしいなぁー。
5年前、あの白い建物の中で、日々いろんなことがありました。新しい世界を見せてもらったし、新しい仲間とも出会いました。サンフランシスコの Exploratorium のことを知ったのも、今のボスと初めてメールでやりとりをしていたのも、すべてここから。何というか、人生のすべてのことはお互い有機的につながっているのだろうから、ある一点だけを取り出して「あの時のあれが今のこれにつながってる!」なんて一概にいえないけれど、今アメリカにいて自分が今みたいな仕事してるのはなんとなくここが原点だった気がする。
そこから車で先生の大学の研究室にもおじゃましました。ここも、昔よく来ていた場所。懐かしいなぁー。あの頃、大学生を相手にする仕事が少しあったけれど、いやはや、先生が学生達をぐいぐい引き込むパワーをいつも傍観するばかりでした。
ちょっとお邪魔しただけなのに、ささっとお約束のランチョンマットをつくってプリントアウトして、ドーナツとコーヒーでおもてなししてくれて、、、そういうのも5年ぶりで本当にうれしかったな。
もう3ヶ月も前のことなのに、こうして写真で見返すと昨日のことみたいに思えるわ。それにしても、この1日は2005年~2009年までの思い出をたどる旅のようで、その行程をその頃ほんとに濃い時間を過ごしたふたりと一緒にまわれてよかった。
願わくば、またいつの日か、日本とアメリカで一緒になにがしかの仕事ができますように。そんなふうに思わずにいられない、懐かしい、思い出の一日でした。
2014年4月7日(月)
翌日は奈良で、私が日本を出る直前まで働いていた職場時代の仲間に会いに。ランチを一緒に、ということで選んでくれたお店があのあこがれの「秋篠の森」!いや~、懐かしい。ここは職場から近かったので、特別な機会には何度か来たことがあるけれど、やっぱりそれだけ「特別な」レストラン。
お昼の部、夜の部ともに完全予約制だし、メニューも、お食事スタートの時間も決められています。その代わりにとても心地よいおもてなし、とびきりおいしい上品なごはん、居心地のよい空間が毎回約束されている。ワクワク。
お食事の時間が指定されているから時間厳守だったのに、あろうことか私一人行き先を間違えて全然違う電車に乗り途中プチパニック、最後は急遽タクシーでバタバタと駆けつけるはめになりましたが(「平城駅」を「平城山駅」と間違えて「平城山駅」に行っちゃったの。前者は近鉄線、後者はJR線!ぜんぜん違う)、レストラン指定のランチ開始時間にはなんとか滑り込みセーフでした。
この日会ったのは、京都で働いてた頃の同僚と、その頃いろんなプロジェクトを一緒にした大学の先生。元同僚とはここに来る前に東京で会ってたので、今回2回目。彼女は一緒に働いてた頃からの私の抜けっぷりを知ってるので、この日の私の行き先間違いに「りょうちゃん、アメリカで仕事してて支障ない?大丈夫なん??」とレストランにたどり着くなり心配されました、笑。図星だけど。ありゃ~、やらかしちゃった!っていうのはいまだにあるよね、日々(ブログに書いてないだけで)。
しっかり者の彼女はもうずいぶん前に独立して、東京の二子玉川で Box and Needle というとびきり素敵な「箱」のお店を展開している。ふつうにふらりと入った本屋さんとかで、彼女の出版した本が並べられてたり、何気なく手にした雑誌に彼女のプロダクトやお店の記事が載っていたり、別の人づてにすごい活躍ぶりを聞いたりして、なんだかもう私とは違う世界へ羽ばたいて輝いてる様子。本当に頼もしい!
もう1人の大学の先生は、以前いろいろな仕事を一緒にさせてもらって、当時ものすごく影響をいただいた先生。たぶん私のその後の人生や職業選択に多大な影響を与えてくださった方。思い返してみれば、「Exploratorium で働くことを本気で考えてみたら?」とおっしゃってくださったのもこの先生が最初だったような気がする(いや、それ以前にも「MITメディアラボで働かせてもらったら?」とか、発言がいつも big で、実現性のあるなしに関わらず、なんというか、勇気をくれる先生でした)。
この2人は私にとって大切な人達なのですが、久しぶりに会ってゆっくりごはんを食べながらいい時間を過ごして、変わってなさに心底ほっとしました。いや、話してる内容は変わってるんですよ、そりゃお互い会っていなかった5年の間につもる話もあるし、仕事関係で日本はどう、アメリカではこうなんて教育やミュージアムの話もしたのだけど。ただ純粋に素敵な空間で、おいしいごはんを前に「お、、おいしいわぁ~、これ」と心底感動しながら味わってる私達って、ぜんぜんあの頃のままだわ、と思った幸せな午後。結局のところ、好きな人たちと極上の空間でおいしいもの一緒に食べながらする話こそがとびきりのごちそう。そこが変わっていなくて、とても安心しました。
食べたもの、見た目にも美しくて、やさしい味つけ。あぁ、私日本に帰ってきてるんだなぁとひしひしと感じる春の味(メインが運ばれてくる頃には写真のことなんて忘れてお食事に集中してたので、写真がないの)。秋篠の森は、木々に囲まれていて本当に素敵な佇まいです。サンフランシスコにも、バークレーにも、こういうレストランはないなぁ。控えめで、古いものと新しいものを上手にとりいれていて、インテリアも草木もガーデンもひとつひとつの仕事がとても丁寧な感じ。いつかフィリップをこういうところに連れてきてあげたい。
お店のスタッフさんにせっかくの再会なので記念撮影をお願いしました。
「10年後に見る写真ね!」と言って撮ったのだけど、2024年にはそれぞれ何をしていることやら。
その後は、京都にある懐かしの職場へ行ってみました。京都といっても、けいはんな学研都市にあるので、秋篠の森から車ですぐ。実は、この職場はこの春に東京へ移転したばかりで、もう誰もここで働いておらず今は建物だけが残るのみ。誰もいないけど、このタイミングで見に来られてよかった!
懐かしいなぁー。
5年前、あの白い建物の中で、日々いろんなことがありました。新しい世界を見せてもらったし、新しい仲間とも出会いました。サンフランシスコの Exploratorium のことを知ったのも、今のボスと初めてメールでやりとりをしていたのも、すべてここから。何というか、人生のすべてのことはお互い有機的につながっているのだろうから、ある一点だけを取り出して「あの時のあれが今のこれにつながってる!」なんて一概にいえないけれど、今アメリカにいて自分が今みたいな仕事してるのはなんとなくここが原点だった気がする。
そこから車で先生の大学の研究室にもおじゃましました。ここも、昔よく来ていた場所。懐かしいなぁー。あの頃、大学生を相手にする仕事が少しあったけれど、いやはや、先生が学生達をぐいぐい引き込むパワーをいつも傍観するばかりでした。
ちょっとお邪魔しただけなのに、ささっとお約束のランチョンマットをつくってプリントアウトして、ドーナツとコーヒーでおもてなししてくれて、、、そういうのも5年ぶりで本当にうれしかったな。
もう3ヶ月も前のことなのに、こうして写真で見返すと昨日のことみたいに思えるわ。それにしても、この1日は2005年~2009年までの思い出をたどる旅のようで、その行程をその頃ほんとに濃い時間を過ごしたふたりと一緒にまわれてよかった。
願わくば、またいつの日か、日本とアメリカで一緒になにがしかの仕事ができますように。そんなふうに思わずにいられない、懐かしい、思い出の一日でした。