名古屋ではベンゲル監督時代に在籍したアルー以来となるアフリカ人FWを獲得。アーセナルでの活躍が思い出深いアデバヨールと同じトーゴ出身の現在21歳、UAEのクラブに所属していたこと以外に詳しい情報はなく、その年齢からすると目立った実績は特にないものと思われます。名古屋のFW陣ではユンカーに続いて永井も湘南戦で復帰をはたしていて、今シーズン初めて主力4人が揃い踏みした現状を考えると即戦力というよりは将来を見据えての補強なのかもしれません。
そうはいっても依然として得点力不足でもがき苦しんでいる名古屋だけに我々ファミリーの期待は嫌でも高まるというもの。かといって目覚ましい活躍を見せればあっという間にステップアップで去ってしまうのが昨今のJリーグの流れだけに悩ましいところです。日本語、英語、ポルトガル語に加えてスペイン語とフランス語がチーム内で飛び交うことになる今シーズンの名古屋にはたしてV字回復は訪れるのでしょうか・・・。
菊池と徳元の獲得発表以降はクラブに動きが見られず、地元紙でも特に情報が無かったため、この夏の補強は彼ら2人で打ち止めかと思っていたところで、我々ファミリーの意表をつくように新外国人選手の加入が発表されました。名古屋では初となるエクアドル人選手の加入はレンタルではなく完全移籍での獲得ということで少なくともその場しのぎの補強ではなさそうです。
現在27歳で左利きのMFはボランチが本職ながらサイドバックやウイングバックでの起用も可能でスピードも持ち合わせており、母国代表として国際Aマッチ通算4試合の出場経験も持つとのこと。これまで3つのクラブを渡り歩いてきたとはいえ南米以外の海外移籍は無く、当然のことながらJリーグも初挑戦となるだけに、まずは名古屋の暑さを含めた環境への適応が最大のミッションとなりそうです。下位でもがき苦しむ名古屋のために地球の裏側からの移籍を決断してくれた背番号45を大きなハグで歓迎したいと思います。
当日の入場者数38,219人・・・
青息吐息の思いで貴重な勝ち点3を手にした日曜日の東京V戦から中5日・・・試合前には本田圭佑の来場で沸いた鯱の大祭典2試合目は上位チームを相手に内容、結果共に完敗。名古屋にとってはただただ自身の立ち位置とチーム完成度の違いをまざまざと思い知らされると同時に、来月に控える同チームとのルヴァンカップ準々決勝にも暗い影を落とす一戦となりました。
森島の警告明けにより前節活躍を見せた菊池をベンチに置いて臨んだ名古屋でしたが、早い時間帯から守備に追われ実力の差があらわになる展開に。ミッチの好セーブやクロスバーに助けられる幸運もあって前半こそ無失点で終えるも、それが限界だったかのように後半序盤に2失点を喫して万事休すとなりました。名古屋は攻守に精彩を欠き特に攻撃は90分を通して機能せず枠内シュートは僅か2本という体たらく。途中出場のユンカーのゴールで傷口を最小限に抑えられたことがせめてもの慰めでございます。
名古屋と同様に低迷するチームが相手だった前節は今節と似たような展開の中でもつけ入る隙を与えてくれたわけですが、上位チームが相手となればそう容易くはまいりません。さらに名古屋の場合は相手が上位、下位に限らず自信と確信を持って戦えるチームに苦戦を強いられているというのが現状です。避けたかった残留争いに巻き込まれつつあるなか、V字回復が期待できない名古屋は最終節まで厳しい戦いが続くことになりそうです・・・。
先に加入した菊池泰智と同時期に名前が挙がっていた攻撃的SBの獲得が満を持して発表となりました。今シーズンは前半戦こそ出番を失っていたようですが、ここ最近は直近5試合で先発出場するなどレギュラーに定着していたこともあって獲得は無くなったものと思っていただけに、FC東京のファン、サポーター皆さんと同様に驚いているファミリーも多いのではないでしょうか。
現在28歳、沖縄出身で左利きのDFは選手名鑑にもあるようにJ3からJ1まで一歩一歩上りつめてきたまさに叩き上げの選手。足元の技術もありロングスローも得意とのことで、長期離脱を余儀なくされた小野の穴を埋めるにふさわしい戦力として貴重な存在となってくれそうです。名古屋と違ってまだまだ上位争いを十分狙える順位でもあり、彼と同じポジションで怪我人も出ているにもかかわらず、主力レベルの戦力を貸し出していただいたFC東京さんにはただただ感謝あるのみでございます。
名古屋の戦力流出はいまだ止まらず・・・米本、ターレス、酒井、行徳、相馬に続いて今度は名古屋の現・選手会長でもある久保が期限付きでチームを去ることとなってしまいました。J2・藤枝での活躍が目に留まりグランパスみよしFCのOBとして凱旋加入すると貴重なドリブラーとしてファミリーを魅了。春のキャンプを経て本格的にレギュラー定着を目指していた今シーズンでしたが、開幕直後こそ先発起用が続いたもののその後は出場時間が限られベンチ外になることも多くなっておりました。ここまで13試合出場も先発は6試合にとどまるという状況は、前所属クラブでバリバリのレギュラーだった久保にとっては余計に苦しかったのではないでしょうか。
移籍先の鳥栖は現在降格圏で低迷するなか名古屋を含む他クラブに主力クラスの選手が流出し、9日には監督が解任されるなど苦境に陥っている状況です。当然のことながらクラブやファン、サポーターの期待は大きいはずで、久保のコメントのとおり「サッカー選手としての価値を示す」には絶好のチャンスなのかもしれません。もちろん、同郷の彼が加入した鳥栖のJ1残留を願っておりますが、くれぐれも「久保のゴールで名古屋が降〇」なんて幕切れだけはご勘弁願いたいもの。レンタル終了後には必ず名古屋に戻ってきてほしい選手の一人として活躍を願い、彼の動向を見守っていきたいと思います・・・。
当日の入場者数40,498人・・・
2週間の中断期間をもってしても名古屋に取りついた悪い流れは変わらず、2-0から一転して屈辱の逆転負けを喫した京都戦から中3日・・・後半多くの時間を10人で戦った前節の疲労も気になるなか、鯱の大祭典初戦となった今節も終始劣勢を強いられる苦しい展開となるも、この日は数少ないチャンスで決めた1点を守り切って連敗を阻止。VAR判定にも助けられる青息吐息の内容ながら残留争い回避に向けて貴重な勝ち点3を積み上げた名古屋でした。
勝ち点と合わせて収穫だったのが新加入の菊池で、累積警告で欠場となった森島に代わって初先発すると攻守にわたって好プレーを見せてアシストも記録。クリーンシートという結果とはうらはらに多くの時間帯でチームが守備に忙殺されたこともあって、終盤はさすがに足が悲鳴をあげてしまったようでしたが、合流直後とは思えないフィットぶりを見る限り大いに期待できそうです。
とはいえ、この日の勝利の立役者は前節の二の舞にもなりかねなかったシュートを神セーブで救ってくれたミッチで決まりでしょう。かように彼が活躍を見せれば見せるほど来シーズンの名古屋に不安を覚えるという皮肉な状況を、悲しいかな我々ファミリーは今後も体感し続けることになりそうです・・・。
各方面で既に伝えられていたとおりミッチがプロ選手生活をスタートさせた古巣クラブへの移籍が決定。残る今シーズン後半戦に向けて名古屋でのプレーに専念するべくこのタイミングでの発表となったとのことで、「立つ鳥跡を濁さず」ではありませんがミッチの誠意が伝わってきます。
加入した2007年当時は入団直後に武者修行に出され、その後も即戦力レベルの選手が加入するなど、結局ドルトムントに移籍する2010年まで主力の座をつかむことが出来なかっただけに、正GKとして三顧の礼をもって迎えられる今回は本人としても感慨深いものがあるのではないでしょうか。そんなミッチのためにルヴァンカップ優勝で花道を飾ることができるのか・・・再開するリーグ戦を含めて彼を送り出すチームメイトのモチベーションアップに期待したいです。
異例の3年後の加入内定は児玉駿斗以来で、くしくも彼と同じ千葉県で生まれ、同じ中央学院高校に通い、同じ東海学園大学を卒業予定です。長野で武者修行中の行徳と同じ現在19歳のDFは「長身で身体能力が高く、技術も持ち合わせているセンターバック」とのこと。安原監督も「身体能力の化け物」と認める本人が得意とコメントしている「空中戦と両足のキック」をぜひとも残りの2年半で更に磨いていただきたいです。
そんな彼について不安があるとすれば3年後の名古屋がどのような状況に置かれているのか見当がつかないことでしょうか。2021年に加入した児玉がそうだったように、くれぐれも浦島太郎状態にならないよう願いたいものです。尚、この日は特別指定選手としての受け入れも同時に発表されておりますが、今シーズンは既に若手を試す機会はなくなっていることもあって、正式加入前のお披露目出場は来年以降になりそうです。来たるべき2027シーズンに大磯竜輝がJ1の舞台で主力として聖地・瑞穂のピッチに立つ姿を想像しつつその日を楽しみに待ちたいと思います。
ピクシーや楢崎、直志の時も同様でしたが、名古屋にいることが長く当たり前になっていた選手の退団は本当に寂しいです。名古屋での7年を含めて15年間に渡って異国の地で戦い暮らしてきたミッチとの別れの日がとうとうやってきてしまいました。家族の将来を考えての決断だそうで今後については未定とコメントするも、少し前にミッチ獲得に向けて正GKの席を空けたと報道のあった母国の古巣クラブへの加入が濃厚とのことです。
2018年のJ1昇格と共に名古屋に加入すると実力をいかんなく発揮し、2021年にはACLベスト8とルヴァンカップ初優勝に大きく貢献。絶体絶命の場面で見せた神セーブは数知れず、長期離脱を強いられるような怪我もなくピッチに立てば常に安定したパフォーマンスを披露するその姿は正GKを任せるにふさわしく頼もしい限りでした。
そんな貴重な戦力を失うことになる名古屋にとっては間違いなく大きな痛手となります。先日オファーしたという若手実力派のGKとは合意に至らなかったようで、指揮官の去就を含めて先行きが不透明で斜陽の時を迎えているクラブだけに後任探しには今後も苦労すると思われます。いずれにしても名古屋にとって2025シーズンは大きな転換点となりそうです。近い将来、ACLの舞台でミッチとの顔を合わせを実現させるためにも、今シーズンのJ1残留と来シーズンに向けた健全かつ的確なチーム立て直しを願いたいものです・・・。
名古屋への復帰を果たすも獲得に向けたアプローチは続いていたとのことで、メディアでも確定と伝えられていた相馬の町田加入がついに現実のものとなりました。怪我か否かはともかく神戸戦の欠場である程度覚悟はできていたとはいえ私としても複雑な心境です。実際、ピッチ内外で賛否を巻き起こしている昇格1年目のクラブへの移籍にはファミリーからの反発の声も多いようでございます。
高額な移籍金がネックとなって現時点での海外移籍はかなわず、国内でのプレーを模索するなかで選択したのが先行きが不透明な名古屋ではなく、今季の目標が明確で魅力的な年俸を提示してくれたクラブだったと言われればどうしようもありません。結果的に7/14の柏戦が”名古屋の相馬”の見納めになってしまったわけですが、この日豊スタに参戦したファミリーは貴重な試合を目撃したことになります。逆にここで見せた出色のパフォーマンスが町田へのプレゼン代わりにもなったのならば皮肉なもの。かくなるうえは一日も早く本来の目標である海外クラブでのプレー実現を願いたいと思います。
名古屋としては契約満了によるゼロ円移籍を避けられたことがせめてもの慰めでしょうか。クラブ首脳陣にはタイミング的に破格といわれる金額の置き土産をくれぐれも無駄にすることないよう有効に使っていただきたいものです。P.S. 一部のファン、サポーターから出場に関するJFAの規則に抵触すると指摘されている点はクリアしてるのでしょうか・・・。