12月18日(火)のつぶやき

@rinakko 17:15
蕪ってこんなに美味しかったっけ…。
@rinakko 17:38
先日いただいた蕪を、夫も好きなトマト煮込みの具にしたら美味しいよう。昔ちょっと苦手だったこともあって、自分で使ったことがなく、ちょうど良い塩梅の加熱時間がわからなくてたぶん煮過ぎだけれど、とろとろ甘々だわ~。苦手だった時期の分、取り戻したくなるなぁ。
@rinakko 18:14
@shiki_soleil トマト煮は、いただいた蕪の半分を使いました。葉も入れてみました。折角なので味を変えたくて、残りは和風のおかずに使おうかと^^ あ、煮過ぎても大丈夫ですか。とろっとろで吃驚しましたの(笑)。 
@rinakko 18:40
@shiki_soleil @prima_7 塩もみは、軽い酒の供になりそうですね。そう、むしろ蕪は、火が通り難いのかと思っていました。じゃがいもの、1.5~2倍くらい(おい)。でも、そのとろっとろが美味しくて吃驚なので、オッケーかな(笑)。プリマさん、重ね重ねご馳走さまです^^
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12月16日(日)のつぶやき

 (後日追記)この日のお昼ご飯は、5人で「猫町」。
 アンチョビとトマトのパスタ。


@rinakko 14:13
イマココ。

@rinakko 20:42
楽しい2日間だった…。全部のおしゃべりを再現したいくらいだわ。(ありがとうございました)
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12月15日(土)のつぶやき

@rinakko 08:39
本当に、18度まで上がるのかね…。もうすぐ出かけるよ。ぎゅるる~ん♪(ちょい眠い)

@rinakko 12:51
みんなオムライス。
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プルースト、『失われた時を求めて 2』

 ゆっくりと、一冊ずつ。 

 “ところが病的状態にあったスワンは、じつをいえばそのような治癒を死と同じほどに怖れていた。” 256頁

 第一篇の、「スワンの恋」と「土地の名―名」の巻。大都会パリに舞台を移し、主人公が生まれる前のスワンの恋愛を描く「スワンの恋」は、昔これで挫折したのもむべなるかな…という内容で、今読めば凄く面白かった。

 容姿も性格も全く自分の好みではない相手なのに、ずぶずぶと深入りしてしまう恋のからくり。己に都合よく作り上げた虚像しか見ようせず、まるで人が変わったように何処までも入れ込んでいくスワンの恋。誰か止めたれや…と思わず突っこんだが、それが出来ないのが恋か…。きっと、多かれ少なかれ誰もがそうなのだろうけれど、ここまで誇張されていると、相当に天の邪鬼な恋物語だな…と思ったり。で、そこが面白い。
 主人公とスワンの類似点も、これからますます見えてくるのね(溜息)。
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飯沢耕太郎さん、『フングス・マギクス』

 『フングス・マギクス ― 精選きのこ文学渉猟』の感想を少しばかり。

 “文学はきのこである。あるいは、きのこは文学である。” 7頁 

 すこぶる面白かった。茸尽くしで大満足だ。隅々まできのこ! 魔法のきのこ!
 そも“きのこ文学”とは何ぞや…というとば口から、ぐんぐん森の奥深くへと踏み入るが如くに、きのこという視点から文学を見つめ直す驚きのエッセイである。何しろ、食べる茸こそ好物の一つだが、文学と結び付けることなどなかなか思いも寄らない対象なので、目を瞠ったり唸ったり、面白楽しいことと言ったら…(ふふふ)。

 まず序章にて、文学者たちにインスピレーションを与えてきた要素として、きのこの中間性、魔術性、遇有性、多様性が挙げられ(後から両性具有性など加わる)、次章からは各々の観点に沿って古今東西の文学が取り上げられていく。
 『不思議の国のアリス』「青虫の忠告」のマジック・マッシュルームや、イテリメン族の神話に出てくるベニテングダケの件。冬虫夏草のイメージが窺える『田紳有楽』に、映画『マタンゴ』が影響を及ぼした幾つかの作品。『テンペスト』、『官能小説用語表現事典』、『とくい顔だねスヌーピー』、『澁澤龍彦との日々』、『驚異の発明家の形見函』…などなどなど。茸類が誇る多様性に相応しく、作品の方も多岐にわたる。既読でも未読でも、大変興味深い内容が詰まっていた。
 あっ!と思わず声を上げたのは、ソローキンの『ロマン』。確かに印象的だった場面に触れているので、言われてみれば…と、がくがく頷きまくったことよ。村田喜代子の「茸類」も、読み返したくなった。

 読み終える頃にはすっかり、新たな“きのこ文学”を待ち兼ねる気満々だった。これからは、きのこ文学渉猟という見地からも、小説を読んでいこう…と胸をふくらませた次第である。
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12月9日(日)のつぶやき(ハービスPLAZA 「いなば和幸」

@rinakko 12:29
昼ビール部です。お気に入りのヒューガルデンホワイト。
 


 (後日追記)この日のお昼ご飯は、ハービスPLAZAの「いなば和幸」にて。


@rinakko 13:23
かきひれ定食。当然、キャベツから(吸収を抑える!)。
 大根おろしを追加して。
 ご馳走さまでした♪
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12月8日(土)のつぶやき(ベトナム料理♪ 「サイゴン オペラ」)

 (後日追記)この日のお昼ご飯は、「サイゴン オペラ」にて。 

@rinakko 13:43
お昼ごはんはシーフードフォー。パクチー充。

 だーさんは、レッドカレー。ランチのセットなので、更にサラダが付く。


 サイドメニューの生春巻き。


 ベトナムコーヒー。
 ご馳走さまでした♪ 


@rinakko 16:19
堂島のジュンク堂で、ポイントカードを作ってもらった。茶屋町でも使えるのか訊いたら、準備中ですて。
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ケイト・アトキンソン、『世界が終わるわけではなく』

 『世界が終わるわけではなく』の感想を少しばかり。

 “「それが駄目なら」 トゥルーディには取り合わず先を続けるシャーリーン。「男の人くらいの大きさの猫がいいな」” 17頁 
 
 シュールでキュートで面白楽しかった! むぎゅっ! 短篇集ではありながら、ここにもそこにも、あららここにも…と、思いがけないところで幾つも繋がりが見付かる、ゆるゆる結び合わされた12篇だった。散りばめられた神話のイメージが、世界を包み込んでいる。曙の女神エオス、月の女神セレーネ、アルテミスの銀のサンダル、ふいに垣間見えるメタモルフォーゼの瞬間…。そして2度読み確認まで、みっちりと満喫した。

 まずは1話目「シャーリーンとトゥルーディのお買い物」で、きゅっと掴まれた。食品フロアの蜂蜜売り場や、ホテルのラウンジでの、他愛もないけれどちょっと変な、その変具合が妙に魅力的な女友達同士の会話。とめどない2人の妄想と、大変なことになっていく町の状況とが、明後日の方を向いたまま突き進んでいく。シュールとキュートの匙加減が、堪らない読み心地だった。

 12篇はどれも堪能した話ばかりだが、他にとりわけ好きなのは、「テロメア」、「予期せぬ旅」、「猫の愛人」、「時空の亀裂」、「プレジャーランド」。
 旅人気質の血が流れ、圧倒的に女性が優勢なゼイン家の系譜が印象に残る「テロメア」は、不老不死の研究に憑かれたメレディス・ゼインの話。“ラミアめく人物”の登場からの、瞬く間の流れが鮮烈で息を呑む。
 “断トツに出来のいい”八歳のアーサーと、経験豊かで聡明な子守(ナニー)であるミッシーとの交流を描く「予期せぬ旅」は、とにかく二人が一緒にいて、何かしら微妙な気分を共有している感じがよかった。距離を保ちつつわかり合っている共犯の雰囲気…とでも言おうか、その描き方が好ましい。そして、わくわくと浮き立つラストが素敵だった。 
 「猫の愛人」は、悪夢のようでも怖い童話のようでもあり、ざらりとエロくて血腥い話。最後の場面が焼き付いた。「時空の亀裂」は、絶望的な交通事故に遭ったマリアンヌの、その後の数奇な物語で、一風変わった幽霊譚みたいでそうとも言い切れない…ところが面白かった。そして「プレジャーランド」の、締めくくりの余韻が大好き。ふふふ。
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エリザベス・ボウエン、『ボウエン幻想短篇集』

 『ボウエン幻想短篇集』の感想を少しばかり。

 “「見殺しにはできないわ……あれはどう見ても林檎の木よ」” 133頁

 とても素晴らしかった。読むのに随分と時間がかかったが、それは何故かと問うまでもない。文章の一つ一つ、そこに置かれた言葉の一つ一つが、まるで硬水のように重たい喉越しだった。弾かれた水玉が、ゆっくりと黒い沁みになるように、描かれたイメージを心に浸透させるのに時間のかかる、そんな文章ばかりが待ち受けている。始めはそれを読み辛く感じたけれど、じわじわと讃嘆の思いに変わっていった。

 収められた17篇は、出版年順になっている。まずやはり、少女を描いた作品には魅入られた。少女性の儚さ、残酷さ、いずれは手離し通り過ぎなければならない無為な時間への哀惜が、ひりりと伝わってくる。そして、幾つかの作品の中に現れる、行き場のない幽霊たちが彷徨う姿にも、ざわざわと心を掻き立てるものがあり、印象深かった。幽霊は、鏡でもあり分身でもあり、孤独な誰かの虚ろな隙間が呼び入れてしまう何か…だったり、する。

 好きだった作品は、「第三者の影」、「死者のための祈り」、「嵐」、「よりどころ」、「林檎の木」、「あの薔薇を見てよ」、「緑のヒイラギ」、「幻のコー」、「陽気なお化け」、「闇の中の一日」。説明を欠いた短篇小説ならではの、深読みの余地を存分に堪能させてくれる作品ばかりだった。
 例えば「第三者の影」は、死んだ先妻の気配に怯える後妻の話だが、いるのかいないのかよくわからない幽霊もさることながら、夫のマーティンも何となしに不可解な男で、夫婦の会話の内容も、ぞくりと怖かった。愛されなかった先妻の影。怯え続ける妻と、それに同調しない夫…。「人の悪事をなすや」の夫婦も、もしかしてこういうことなのかなぁ…と気になる箇所があって、相当に皮肉な話だった。

 とりわけ好きだったのは、「林檎の木」と「闇の中の一日」。
 「林檎の木」は、在郷地主の新妻が、少女の頃の出来事をきっかけに夢遊病に悩まされていた…という話で、少女と怪異の取り合わせがすこぶる忘れがたい。林檎の木が出てくる、ぞっとする眺めの怖さ。訳者のあとがきにも書かれていたが、“オオカミのよう”なミセス・ベタスレーがとてもよかった。
 「闇の中の一日」は、15歳の少女が分水嶺のような夏の一日を過ごす話である。女学生のバービーが、薔薇の花束と言付けをたずさえ、叔父の代理で老嬢ミス・バンテリーのテラス・ハウスを訪問する場面が回想されている。この日着ていた木綿のドレスのことが、この後彼女はどうなったのだろう…という想像へと結び付く。どちらの作品にもきつい美しさがあり、思い浮かべた途端に心を捉われる情景があった。
 情景と言えば、「幻のコー」の満月も素晴らしい。街を濡らす、月の光。この1冊の中でも白眉である。

 ボウエンによる短篇集の序文、訳者あとがきも凄くよかった。興味深い内容が詰まっていて、短篇創作の指針など、溜め息が出た。あと、やはり長篇も読み返したいと思った。

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11月に読んだ本

11月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:5182ページ

▼読んだ本
世界幻想文学大全 幻想文学入門 (ちくま文庫)世界幻想文学大全 幻想文学入門 (ちくま文庫)
読むのを少しずつにして、私には正解だった。特にラヴクラフトの「文学と超自然的恐怖」は、具体的に作品が取り上げられているのが面白いなんて、言っていられるのは序の口で…。次から次へと粗筋ばっかり読まされ(しかも結構長い)、くらっくらした。作品数にも圧倒されつつ。巻末の年表は素敵だし、作家名索引も使えそうだ。何かと使いたいと思う一冊。
読了日:11月30日 著者:東 雅夫

アルハンブラ物語〈下〉 (岩波文庫)アルハンブラ物語〈下〉 (岩波文庫)
空想の中で幾度もアルハンブラ宮殿を訪れていた少年が、やがて気まぐれな旅人となり、その憧れの王宮に滞在する身となった…という喜びが、溢れんばかりに伝わってくる。夢のような日々を綺羅に縁取る、聴き集めた伝承の数々。占星術師が、征服王に平穏をもたらす見返りに、洞窟の住処と踊り子を所望する話。恋に関することから切り離されて育った王子が、フクロウとオウムを連れに旅をする話。モーロ人の遺産をめぐる伝説。三人の美しい王女の恋の話。“アルハンブラの薔薇”と呼ばれた少女が、吟遊詩人となってアンダルシア中を熱狂させる話。など
読了日:11月29日 著者:W. アーヴィング

アルハンブラ物語〈上〉 (岩波文庫)アルハンブラ物語〈上〉 (岩波文庫)
また一つ、とっておきが増えたなぁ…というほくほくした気持ちで、隅々まで堪能した。おお、麗しのアルハンブラ! 伝説収集の旅人が縷々綴れば、その旅の記録にも、“物語”という響きがこんなに似つかわしい。何となればこの恵まれた旅人は、子供の頃からの白昼夢が現実となり、アルハンブラ宮殿の住人になってしまうのだもの。初っ端から。歴史を紐解く件も興味深く、とりわけグラナダ落城の廃王ボアブディルについての記述は印象深い。歪められた悪名神話の誤りを明るみにし、あらためてその悲哀を思い遣る語り口は、ひたひたと沁み入った。
読了日:11月28日 著者:W. アーヴィング

アルゴールの城にて (白水Uブックス)アルゴールの城にて (白水Uブックス)
ただ、もう、好きな世界。うとりうとり…。
読了日:11月26日 著者:ジュリアン グラック,ジュリアン・グラック

夏幾度も巡り来て後に AFTER MANY A SUMMER夏幾度も巡り来て後に AFTER MANY A SUMMER
うーむ。幻想的というよりは悪夢めいた…と言いたい、まさに狂想劇。粗野なアメリカ人大富豪の、不老不死への妄執。前半では鳴りを潜め勝ちだったその不気味さが、後半でグロテスクにだだ漏れる展開に息を呑む。大富豪ストイトの幼馴染プロプターが、学者ジェレミーと青年ピート相手に、“時間と渇望”や“潜在的善と潜在的悪”について述べだす件でげんなりしかけたが、手に取ったからには、あのラストに辿り着けてよかった。異様な終局へと頽れる…。英国一族に蓄蔵されたホーバーク文書が、思いもよらぬところで話の核心と繋がる辺りが面白かった
読了日:11月25日 著者:オールダス ハックスレー,ハックスリー,オルダス ハクスリー,Aldous Huxley

死せる王女のための孔雀舞 <佐藤史生コレクション>死せる王女のための孔雀舞 <佐藤史生コレクション>
読了日:11月22日 著者:佐藤史生

101/2章で書かれた世界の歴史 (白水Uブックス)101/2章で書かれた世界の歴史 (白水Uブックス)
素晴らしい読み応え。想像していた内容とはかけ離れていたが、そも歴史とは何ぞ…という問いを投げかけられ、一つの答えを指し示されたとき、このタイトルの周到な含みにも気付かされて思わず唸った。“世界の歴史”なるものをこんな手法で描いて見せる事自体、どこか突き放したような、シニカルな印象が強いのは否めない。苦味の勝った読み心地。それが嫌いではなく、むしろ透徹した眼差しには射竦められつつ感歎した。そしてそういう中に、愛をめぐる思索を深めていく1/2章が差し挟まれてくるのは、心憎いと思う。霧の中の灯火のような章だった
読了日:11月20日 著者:ジュリアン バーンズ

ハーン=ハーン伯爵夫人のまなざし―ドナウを下って (東欧の想像力 3)ハーン=ハーン伯爵夫人のまなざし―ドナウを下って (東欧の想像力 3)
反マグリスの本だったことを知り読み返したくなった。やはり好きだ…。反マグリスとはつまり“東欧のことは東欧の人間にしかわからない”という思いにあるようだ。帝国の歴史や伝統、ヨーロッパの分裂について、クンデラ氏の憂愁…などなど。ブダペストを描く「見えない都市」ではカルヴィーノの引用がふんだんで、細かい章題の付け方まで踏まえていた。終盤、ダニロ・キシュへのオマージュが差し挟まれている。初読時は未読の作家だったので、もう1度読むことが出来て本当によかった。真っ直ぐな敬慕の念が伝わる、胸の熱くなる素晴らしい件だった
読了日:11月15日 著者:ペーテル エステルハージ

若き日の哀しみ (海外文学セレクション)若き日の哀しみ (海外文学セレクション)
さみしくて沁みて、とてもよかった。何より文章が好きだ。マロニエの実、菫色の瓶、林檎の木、セレナードをささげられる乙女、サーカス団がいた気配、野生の白ツメクサの香り、少年の言葉を理解する犬ディンゴ…。えも言われぬ抒情に浸り、秋の草原を吹き抜ける風を思わせる、どこか乾いた郷愁に包まれるひと時だった。少年を取り巻く現実の厳しさが垣間見える度、胸がきゅっと締めつけられる。こんな境遇で育つ少年は、大人になるのも早いだろう。半ズボンをはいた想像力豊かな少年の時間は、短い。他ならぬその儚さが、この作品の耀きだとしても。
読了日:11月14日 著者:ダニロ キシュ

ことりことり
読了日:11月13日 著者:小川洋子
とてもよかった。胸に灯った温もりを抱きながら、じっといつまでもうずくまっていたい余韻。ほろほろと慈雨のように沁みる、“小鳥の小父さん”の物語。“小父さん”という、今まで気に留めたことのないありふれて地味な言葉が、こんなに優しく切なく心に響くことがあろうとは…と、感じ入った。

アンデスのリトゥーマアンデスのリトゥーマ
素晴らしい読み応え。ややもすれば重苦しい題材なのに、どうしてどうして頗る面白く読めた。迷信深いインディオの地。人々の実像や悲惨な状況が描かれる一方、夜な夜な一途な若者の恋物語が差し挟まれ、揺り返しの感覚にぐっと掴まれた。伝承と現実を区別しないインディオ文化に主人公を対峙させつつ、それらに触れる筆致の公正さも印象深い。3人の行方不明者、凶暴なテロリスト集団。殺されるのを待つような心境で、日々をやり過ごすリトゥーマ。客を煽り破目を外させる酒場の主人ディオニシオと、魔女ドーニャ・アドリアーナの造形が際立っていた
読了日:11月11日 著者:マリオ・バルガス=リョサ

古城ホテル (RHブックス・プラス)古城ホテル (RHブックス・プラス)
面白かったけれど、やや期待が大き過ぎたかも…。
読了日:11月08日 著者:ジェニファー イーガン

虫樹音楽集虫樹音楽集
面白く読んだ。全体的に何ともざわざわと気持ち悪いのは、カフカの『変身』が基底にある所為なので仕方ない…と思いつつ、どこまでが狂気なのかがわからなくなる世界だった。好きだったのは、「虫王伝」と「虫樹譚」。とりわけ「虫樹譚」の、“脳内に虫を飼う(と、睡眠が不要になる)”PIB法の設定や、語り手がグレゴール・ザムザを独自に解釈して共感を寄せていく件が興味深かった。暗い幻想譚の趣きの、「変身の書架」もよかった。
読了日:11月07日 著者:奥泉 光

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素晴らしい読み応え。ずしりと腕に、胸に響く大きな本。冒頭の一文に目を落とす瞬間は、大海に漕ぎ出す小舟…といった按配で気が遠くなったが、それはまた何と凄まじく恐ろしく、驚異と啓示に満ちた豊かな大海だったことか。印象的なエピソードの多さに反して、詰込み過ぎだと全く感じさせない流れにも圧倒される。途中、酷く辛い箇所が長く続いたものの、後半から凄い本を読んでいる…という感慨がじわじわと込みあげた。物語は5部から成り、その要となるのは、メキシコの架空都市サンタテレサと、謎に包まれたドイツ人作家アルチンボルディである
読了日:11月05日 著者:ロベルト ボラーニョ

ギルガメシュ王さいごの旅 (大型絵本)ギルガメシュ王さいごの旅 (大型絵本)
読了日:11月01日 著者:ルドミラ・ゼーマン
ギルガメシュ王のたたかい (大型絵本)ギルガメシュ王のたたかい (大型絵本)
読了日:11月01日 著者:ルドミラ・ゼーマン
ギルガメシュ王ものがたり (大型絵本)ギルガメシュ王ものがたり (大型絵本)
読了日:11月01日 著者:ルドミラ・ゼーマン

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