5月24日

 多和田葉子『きつね月』を再々読した。
 
 二度と同じ模様にならない言葉たちの万華鏡をのぞくよう。

 “ほとんどの単語は平和条約を結び合っている。ぶつかり合うことがあっても、すぐに抱き合ってしまう。相手の顔を見なくても済むように。(略)ふたつの単語が出会って、わたしたちの自由を奪う。たとえば、巨匠と文学、声と民主主義、休暇と自然。うんざりするような組み合わせを見ると、肺に力が入らなくなる。”

 “文字たちと尼僧たちは海に向かって走り出し、睡蓮の刺を探すために、衣の裾をめくりあげて、ひらひらと砂浜を渡っていく。自分の肖像画と似ている人が滅多にいないのと同様、昼食の席で緑色のくしゃみをしながら熱帯の沼地を思い浮かべる人間もめずらしい。”

 

 

 

 

 

 雲雀料理の後にはどうぞ空の青映しだしたる水を一杯
  ──尾崎まゆみ『微熱海域』  

 五月を惜しんで‥(´ー`)
  

 雲雀料理
 五月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする。したたる空色の窓の下で、私の愛する女と共に純銀のふおうくを動かしたい。私の生活にもいつかは一度、あの空に光る、雲雀料理の愛の皿を盗んで喰べたい。
  ──萩原朔太郎『月に吠える』

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

4月1日

 my new gear…
 ケニアから遥々、アフリカンテキスタイル・キテンゲのお洋服が届いた。ピンタックスモックワンピ♪
 個性的な色柄で少し迷ったけど、ピンタックが美しくて気に入った (๑˃̵ᴗ˂̵)
 
  
 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

1月1日

 あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。
 地元おみやは、定番のゆかりと小倉トーストサブレでした。
 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

12月31日

 めざめたらもう遠ざかる夢 
 しんと収奪されて
 しまうみたいに

 はなの種
 釦 古切手
 糸 切符 針
 が収まる死者の小函に

 しずかに
 つきはなされながら
 こころは澄んでゆく
 差しだされた曲に

  ──小林久美子『アンヌのいた部屋』

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

12月1日

 my new gear…
 花のカービングを施されたアマゾナイトのピアス。暖色のニットに合わせるつもり (๑˃̵ᴗ˂̵)
 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

11月14日

 みずうみに心臓あらばあらわるるひとつ水紋巨きくあらん

 ふる雨にこころ打たるるよろこびを知らぬみずうみ皮膚をもたねば

 この秋夜ひとはあまたの本を読みいかなる本の生も生きない

 されこうべひとつをのこし月面の静かの海にしずかなる椅子

  ──佐藤弓生『モーヴ色のあめふる』

 

 

 おはよございます。チーズ焼きおにぎり。 #OnigiriAction 青空ごはん部
 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

10月26日

 美容院でカットしてもらってきた。昨日の眼科受診からもやもやを引きずってたけど、出来上がったわたくしがなかなか可愛いのでちょっと元気出た。
 年末は混むからと言われて、12月のカラーの予約も取ったよ。もうそんな時季‥(´ー`)

 

 

 指輪物語、私も再挑戦しようかなぁ…。
 うん10年前の挫折本だし、そも私はファンタジーがやや苦手ではあるけれど(でも例えばタニス・リーは大好きだから一概には言えない)、作家で歌人の川野芽生さんがトールキンの研究をされてるので、読んでみたくなるん。

 百鬼夜行シリーズの再読祭もしたいんじゃが…(気が遠くなるるる)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

9月21日

 ああ九月!空の高さと埋葬の深さがこんなに比例するとは
 
 消息は微かなる息 白秋が拾ひあげたる手首のやうな

  ──笹原玉子『偶然、この官能的な』  

 柩なのだから行かせてやりなさい日傘の骨のきしむ九月を

  ──服部真里子『遠くの敵や硝子を』  

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

9月6日

〈本整理日記〉今日は40分くらい。画集や写真集のコーナーを少しだけ整理して(変更はほぼなし)、昨日の続きで手放す本の箱詰めをした。これにて今回の本整理は一先ず終了とする(本を増やし続ける限り本整理に終わりはない)
で、ついでに本の周辺に置かれた本以外のあれやこれやを拭いたり動かしたりしてたら時間が溶けてた…

 

今読んでいる本に、読み返したばかりの『図書館 愛書家の楽園』の著者アルベルト・マンゲルのことが出てきて、吃驚してにやにやしてる。こういう偶然、嬉しい

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

8月15日

ドラマ「薔薇の名前」、2周目done
ドラマとしてとても楽しめたし、時間さえあればまだいける。そして内容の物足りないところは、小説を読むしかないんだろうな‥

私は「薔薇の名前」は昔映画を観ただけで、肝心な小説は未読のまま、もう今更感が凄くて、文庫化(しないけど)でもない(ないけど)限り、読むことはないと思ってしまう。
巷では、『薔薇の名前』と『百年の孤独』は、文庫化なんぞしたら世界が終わると言うし
(でも、『薔薇の名前』が文庫化出来ない理由が、ちょっと何だかな、、らしいので、いっそ『サラゴサ手稿』みたく新訳は‥) (『フーコーの振り子』は文庫本で読めたのに)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ