ら族の歳時記

「道が分かれていても人は幸せになる道を選ぶ能力がある。」
能力を信じ、心の安らぎの場を求めて、一歩一歩。

白い宴

2011-02-16 07:03:16 | Weblog
和田寿郎氏が死去=国内初の心臓移植実施(時事通信) - goo ニュース

渡辺淳一さんの作品に
「白い宴」という小説がある。

これを私が読んだのはかれこれ25年以上前。
当時、SLEを発症して入院して
看護婦さんに勧められて
渡辺淳一を読んだし、
またお見舞いに借りた本に
渡辺淳一があったりして、
その延長で読んだと思う。

今手元にない。
だから、うろ覚え。。

語り部はどうだったか。。
三人称で書かれていたかも覚えていない。

ただ、これが心臓移植を扱った小説ということと
渡辺淳一さんの他のエッセイで
この心臓移植が正当でないものということの
補足が書かれていたことを覚えている。

この小説の移植は
今回亡くなった和田先生が行った心臓移植のこと。
当時、同じ大学にいた渡辺淳一さんが
関係者から話を聞いて小説にし、
そしてこの小説を発表したことにより
渡辺淳一さんは大学にいづらくなり、
大学を去った。


小説を読んだ頃の私は、
SLEの再燃という言葉を知らなかったし、
薬で抑えられるものと思っていた。
まさか、腎移植が身近なことになるなんて
全く思ってもいなかった。
また、当時のSLEの治療は
ステロイドを飲むだけ。
ようやくパルス療法が確立しただけで
それもまだあまりひろまってなく、
また、免疫抑制剤を使うこともなかった頃。

だから、ドナーの脳死判定の問題はおろか、
免疫抑制剤の知識もなく、
本当に小説として読んでいた。


この日本初の移植現場の医師はどの程度、
免疫学の知識があったのか、
またどのくらい白血球の型を
調べることができたのかも私にはわからないが、
当時であっても、
「無茶苦茶な」と判断するしかないくらいの
「適合しない」相性だったといわれている。


今、この本を読む返すと
私はなにを思うだろう。
冷静に脳死判定についての疑問をもつか、
それとも拒絶反応はどのようにでるのかと
深く読むのか。。
また、この手術により
「日本の移植医療は遅れた」といわれているが、
本当にそうかとも考えるだろう。

と久しぶりに読み返してみようかと思った。
小説の存在を思い出させる懐かし名前を
聞いたのだった。
コメント (2)
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