股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ベルファスト

2022年04月02日 11時12分09秒 | 映画評論ハ行

製作年:2021年
製作国:イギリス
日本公開:2022年3月25日
監督:ケネス・ブラナー
出演:カトリーナ・バルフ,ジュディ・デンチ,ジェイミー・ドーナン,キアラン・ハインズ

映画『ベルファスト』オフィシャルサイト

1969年、激動の時代に揺れる北アイルランド ベルファスト 故郷を想う、家族を想う――大切な想いを持つすべてのあなたへ贈る人生賛歌/原題:Belfast

映画『ベルファスト』オフィシャルサイト

 


北アイルランド・ベルファストに暮らす9歳の少年バディ(ジュード・ヒル)は、仲の良い家族と友人たちに囲まれ、映画や音楽を楽しむ幸せな日々を過ごしていた。しかし1969年8月15日、プロテスタントの武装集団がカトリック住民を攻撃したことで、彼の穏やかな日常は一変。住民同士が顔なじみで一つの家族のようだったベルファストの街は、この暴動を境に分断されてしまう。住民の間の対立が激化し、暴力と隣り合わせの日々を送る中、バディの家族は故郷を離れるべきか否か苦悩する。
俳優・監督・演出家など多岐にわたって活動するケネス・ブラナーの半自伝的ドラマ。幼少期を過ごした北アイルランド・ベルファストを舞台に、9歳の少年を取り巻く日常と、激動の時代に翻弄(ほんろう)される故郷を描く。ドラマシリーズ「アウトランダー」などのカトリーナ・バルフ、オスカー女優のジュディ・デンチ、『フィフティ・シェイズ』シリーズなどのジェイミー・ドーナンのほか、キアラン・ハインズ、ジュード・ヒルらが出演。トロント国際映画祭で観客賞に輝くなど、数々の映画賞で高い評価を得た。

アカデミー賞に7部門ノミネートされ、脚本賞を受賞した本作。監督のケネス・ブラナーの半自伝的ドラマ。北アイルランド・ベルファストを舞台に、宗教の違いで暴動が起きてしまう時代を9歳の少年の視点から描かれています。冒頭のカラー映像からモノクロに変わる演出が素敵。シリアスなシーンが多い中でも、少年バディの無邪気な姿や、おじいちゃん、おばあちゃんの茶目っ気たっぷりな姿に、思わずニヤけてしまいました。穏やかな日常が宗教の違いというだけで紛争という地獄と化してしまう…。いまのウクライナ情勢を見ているようで複雑な気持ちになりました。平和と戦争とは紙一重なのだろう。子供の目線で描かれているのが本作の魅力。恐怖に怯えながら生活をしていく中でも、親子の絆を感じたり、好きな子を振り向かせようと悩んだり、クリスマスプレゼントに喜んだりと、どこにでもいる家族の日常が描かれていて癒されます。子供の純粋さ、母親・父親の強さは。知らない街に移り住もうと提案されたり、両親が喧嘩している姿を見て、バディもきっと言葉に出来ないストレスや葛藤があっただろう。それでも家族一緒に危機を乗り越えようとする展開が素敵でした。母親に怒られながらも、それでも洗剤を離さない姿が可愛いかった。戦争について、宗教について、故郷について、改めて考えさせられる作品でした。世の中に宗教というものさえ無ければ、世界は平和になるのだろうか…?

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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