製作年:2014年
製作国:オランダ
日本公開:2020年1月17日
監督:ミシャ・カンプ
出演:ヘイス・ブローム,コ・サンドフリット,トン・カス
BOYS/ボーイズ 公式サイト
陸上部のシーヘル(ヘイス・ブロム)は、チャンピオンシップ大会を目指して結成された強化チームの一員になった。ある日の練習後、シーヘルは新しいチームメートの少年マーク(コ・サンドフリット)らと一緒に泳ぎにいく。いつの間にか二人きりになったシーヘルとマークは口づけを交わし、シーヘルはその日からマークのことばかり考えるようになる。
さまざまな映画祭で上映されたオランダ発の青春ラブストーリー。思春期を迎えた少年たちの恋模様を映し出す。ヘイス・ブロムとコ・サンドフリットが少年を演じ、『孤独のススメ』などのトン・カスらが共演。『はじめて馬に乗った日』などのミシャ・カンプが監督を務めた。
ある夏の日、ヨーロッパの田舎町。思春期を迎えた少年たちの切ない恋模様を描いた本作。同性愛を描いた作品ではあるが、爽やかな恋愛映画に仕上がっていました。シーヘルのマークへの素直な想いと、それを認めたくない葛藤がとても切なかったです。子供でもない大人でもないからこそ、何が正しくて何が間違っているなんて簡単に整理できないのかもしれない。誰が誰を好きになろうと自由であるけど、それが出来るのは大人の世界だけかもしれない。10代のまだ何者でもない子、そして田舎の小さな町という狭い世界の中では、男性に惹かれる気持ちがある一方で、それを認めたくないし、その気持ちを表に出すことは恥ずかしい。“男はこうあるべき”“女はこうあるべき”という考えが先行してしまう不安定な気持ちがとても繊細に描かれていました。女の子とキスをしてもマークのことを考えてしまう。これは愛情なのか?友情なのか?性に目覚めた思春期ならではの気持ちってこんなにも甘酸っぱく切ないものか…。ぶつかったりもしたけど、2人でこっそり話したり合宿中の夜中に抜け出したり、2人が自分の気持ちに素直に生きようと決めたラストはとても爽快な気持ちになりました。会話が少ない分、視線や音楽で気持ちの変化が演出されていたのが好印象。シーヘルの家族に対しての優しさも素晴らしい。この子はきっと素敵な大人になるでしょう(笑)素敵な映画ではありましたが期待を超えるほどではなかったかな。オランダ版「君の名前で僕を呼んで」が好きな人はこの映画も好きになれると思います。
この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)