風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

ネーム入れ

2019-09-13 | 木のパンフルート

形として出来上がったパンフルートに私の魂を入れます。

 

  

 

このネームを入れたのは、どこに出しても恥ずかしくない楽器ということです。

この2台のパンフルートはこの瞬間から一人立ちして行きます。

この松の木パンフルートは材料持ち込みの特注品ということで行き先は決まっています。

行き先での使われ方を想像しながら最後の仕上げのミツロウ詰め(音質はすでに決まっ

ています)を行い、布掛けなどチェックをおこないます。

行き先が決まっていない場合はしばらく置いて音のなじみ具合を見ていきますが、この

場合は依頼主に一任いたします。

 

   白菜の苗を好物とする虫がいます。防虫ネットです。

  

 

 

風の音パンフルート制作工房  広島市安芸区上瀬野町205(国道2号線沿い)

連絡先 080-5235-7664 082-894-0854  panfrute@yahoo.co.jp 香原良彦まで


松の木パンフルートは暖かい色

2019-09-10 | 木のパンフルート

松の木肌は赤みが差し暖かい色合いです。色と音質の相対関係はあるのでしょうか。

 

 

パンフルート作りでは形とともに色合いも要素の一つです。

木でのパンフルート作りの場合、1本の木あるいは1グループの木で数台組み上げます。

他の種を組み合わせないのは当然のことですが、同じ種(この場合は松)でも産地が違う

とか伐採時期が違うとかの材は混ぜ合わせません。

純粋に音の統一性を目指します。

今回は同じ材で2台組み立てました。

表皮の色から受ける感触では、「柔らかく暖かい」音の予感がいたします。

 

  

 

風の音パンフルート制作工房  広島市安芸区上瀬野町205(国道2号線沿い)

連絡先 080-5235-7664 082-894-0854  panfrute@yahoo.co.jp 香原良彦まで


個人宅の枯れ松をパンフルートに

2019-09-07 | パンフルート作り

約半年前から製作依頼を受けている松の木のパンフルートが楽器の形になっています。

 

  

 

依頼主の方は心待ちにされているでしょうね。

基本的な形は出来上がりましたので、仕上げ塗装・歌口の加工と進めていきます。

松の木は夏に育つ柔らかい部分と冬に育つ赤く硬い部分の落差が大きく扱いにくい材と

なります。

特に内壁は回転するドリルでむしり取る形になります。

凸凹となった内壁は管が貫通した段階で柔らかめの木工パテを数回塗ります。

乾いたら丸棒の先にサンドペーパーを巻き付けた手製工具で凸部を削ります。

ここまで組み立てたら歌口入口のわずかしか見えませんが、事前に内壁を滑らかにする

工程を経ています。

 

  

 

 風の音パンフルート制作工房  広島市安芸区上瀬野町205(国道2号線沿い)

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ケーラー練習曲

2019-09-04 | パンフルート

約80年前に発掘されたパンフルートと歴史のあるフルートでは教育システムに大差が

あります。

 

  

 

世界最古の楽器と言われているパンフルートですが、古代以降メジャーな楽器として広が

ることなくルーマニアの民族舞踊の伴奏楽器として唯一生き延びてきておりました。

約80年前に見出されルーマニアの大学の課程に採用され卒業生がヨーロッパ各地に散ら

ばり広め始めたのがきっかけです。

歴史が浅いためパンフルートには演奏技術向上のためのシステムも無く、練習曲集なども

充実していません。

その点フルートは近代楽器の形になって数百年、ケーラー・アルテス・アンダーソンなど

かず多くの作曲家が練習曲集を残しています。

いま手持ちの楽器を通じて楽譜を読み取りその心を学んでおります。

 

  

 

風の音パンフルート制作工房  広島市安芸区上瀬野町205(国道2号線沿い)

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フルートは強い音を出すのが苦手

2019-09-01 | パンフルート

フルートのレッスンを受けたり練習をしていると強音が出せないことに気付きました。

 

  

 

フルートの音は強く吹き込むと瞬間的にオクターブ上の音になってしまいます。

その音程をキープしようとすれば息の量・スピードを変えてはならないのです。

そう言えば岩田英憲さんと出会って間もないころ、岩田さんがフルートからパンフルート

に転向した理由を「フルートでは強音が出せないので比較して強音の出せるパンフルート

に乗り換えた」と言っておられたのを思いだしました。

その頃は意味が分からず記憶にとどめていた程度の言葉ですが、いまフルートの音を出し

てみて納得いたしました。

「岩田さんの心の叫びを音で現すにはパンフルートが適していた」ということでしょう。 

 

  

 

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連絡先 080-5235-7664 082-894-0854  panfrute@yahoo.co.jp 香原良彦まで