風の音パンフルート製作工房

浅い軽やかな音・心に沁みる奥深い音を自然の素材から自在に引き出します。パンフルート販売・修理・見学受付け中。

音の出る原理・ビームの反射

2014-05-28 | 音の出しかた研究

パンフルートではビームはエッジ角を起点に霧吹き状態になって音が出ますが、その現象の前に音の出方にとって

重要な出来事が起っています。

   

比較的深く吹き込んだ場合のビームの動きイメージ図。 現在製作中のパンフルート。底部箱型の肌を整えています。

パンフルートのビームの動きはもっと複雑な動きをしていると思われますが、今回は「ビームの反射」という1点に

絞って音の出る原理に迫ってみたいと思っています。

真上からビームを吹き込んだ場合ビームの先端はパンフルート管の深い位置までは届かず入り口付近で反力により跳ね

返されることは前の実験でわかりましたが、30°ぐらいの角度のビームまでは向かい側エッジの壁までは届かず上図

のように跳ね返へされていると思われます。

   

 パンフルート工房前の畑では夏野菜が実をつけはじめました。野菜作りは季節の移り変わりを感じさせてくれます。

この場合ほぼ全量が霧吹き状態がおこるエッジ角へと集まります。

管中央の気圧のふた部分ではね返されたビームはそのまま上に飛び散るのではなく、ビーム外側の気流にぶつかり押し

戻されるからであります。

この時の音は野太く豊かであり、パンフルートの音の中で重量感を表す最良の角度と言えるでしょう。

この時注意しなくてはならないのは上唇が前にせり出し、かぶり気味でビームを出す(唇引き筋肉が緩んでいる)と

音程が下がります。

上下同線上か上唇が奥へ引き気味(唇を引く筋肉が緊張している)で細く強いビームを出すと音程が下がるのを防ぐ

ことができます。 

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