モディリアーニといえば、少し頭部を傾いだ、首の長い女性像を思い浮かべる。
が、画家の生涯について、詳しいことは知らなかった。
今回の展覧会は、その生涯を明かしてくれるものであると同時に、モディリアーニの没後、後を追って自ら命を絶った若き妻ジャンヌについても、展示を通して、その画業と短い生涯について知ることになった。
<モディリアーニと妻ジャンヌの物語展>の表題が示すとおり、四つのパートに分けて、分かりやすい展示がなされていた。確かに物語の要素の強い展示となっていた。
Ⅰ 出会うまでのふたり
モディリアーニを取りまくのは、
モンパルナスの芸術家仲間、年上の恋人、
そして成功できないという現実。
Ⅱ 出会いから同棲へ
家族に隠してモディリアーニと
暮らし始めたジャンヌ。
二人で暮らす粗末なアトリエから眺めた風景に
何を思った?
Ⅲ ニースへの旅立ち
戦争の影から逃れるため、
モディリアーニの療養もかねてニースへ。
南仏のおだやかな光の中でジャンヌの肖像が描かれた。
Ⅳ 永遠の静寂
生まれてまもない娘を連れてパリへ戻った二人、
しかし残された時間は少なかった。
アメデオ・モディリアーニ(1884-1920)とジャンヌ・エピュテルス(1898-1920)の生涯は、同じ1920年をもって、36歳と22歳で終焉している。
<モディリアーニの病死(1月24日)・ジャンヌの自殺(1月26日)>
画業とは関係なく、ふたりの愛のあり方を考えさせられてしまう。
<Ⅳ 永遠の静寂>に展示された絵は、あまりに寂しい。ジャンヌは病床にあるモディリアーニのデッサンを重ねている。と同時に、自らは死を覚悟して、死の場面をさえ描き残している。
モディリアーニの絵画は大方が、見慣れた人物画であるのに対し、ジャンヌは人物画の他に風景画や静物画も多く残している。
二人の絵画は、私にとって特に感動を呼ぶものではなかった。が、クロッキーや小品から、ふたりの画家の、その生涯や生き方について知ることができた点、この展示会に出かけた意義は大きかった。
(会期は今日まで。前日にやっと出かけることができた。最後の土曜日ということもあってか、会場には、思いのほか入館者が多かった。)
昨日は、友人の車で山口に出かけた。道中、外気の状態のせいか、思いの外澄んで美しい中国山地の山並みを眺めたり、茶褐色に変わり果てた冬野の光景を眺めたりして、小さな旅を楽しんだ。
<ちまきや>で、年末の所用を済ませ、山口県立美術館に出かけたのだった。
パークロードの欅並木も、ほとんど落葉していた。比較的暖かな冬ではあるが、風景は冬の風情である。
最新の画像[もっと見る]
- ハナツルソウ(ベビーサンローズ) 7時間前
- ハナツルソウ(ベビーサンローズ) 7時間前
- 10月を迎える 2日前
- 10月を迎える 2日前
- 10月を迎える 2日前
- 10月を迎える 2日前
- 10月を迎える 2日前
- 10月を迎える 2日前
- 10月を迎える 2日前
- 10月を迎える 2日前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます