移ろいやすいお天気の今日であった。
朝は、広縁に置いた植物が、障子に影を投じていたし、宵の空には、雲間に月を眺めることもできた。
ところが、月を眺めてから一時間も経たないうちに、激しい雨となった。
目まぐるしいお天気の変化。
私の一日も、ずいぶん気まぐれであった。
どうしてこう無気力なのだろう、と思いながら、昼間はダラダラと過ごした。
夜になって、月を眺めてから、急に元気が出たきたのだった。
そこで、始めた仕事は、住所録の点検である。
以前のブログにも書いたが、私の指のいたずらで、折角保存していた住所録を消去してしまったのだ。
幸い古いパソコンに、2005年に作った住所録のあることをソコロシステムズのTさんが見つけ、今使用しているパソコンに移してくださった。
しかし、その住所録は、そのままでは使えない。住所変更もあれば、追加しなくてはならないものもある。
年賀状の時期が近づくにつれ、早々に準備しなくては…と思うと、億劫だし憂鬱でもあった。
とりかかれば簡単なことであっても後回しにし、心の負担を増幅させる悪い習癖が私にはある。
突如、点検作業を開始する気になれたのはありがたい。
名簿には、もうこの世の人でない人々の名前もある。
消去した数は、30人余。
様々な想い出がよぎり、機械的に消去することはできなかった。
作業の間、幾度もパソコン文字が霞んだ。
今年、お別れをしたばかりの人については、その死を容易に受け入れがたく、消去を躊躇ってしまったり…。
寂しい作業であった。
一部の人たちの住所変更をすませ、未記載の名前や住所を追加し終えたら、夜が更けた。
これで暫くは、住所録のことで気を病まなくてもいい。
これから先は、有縁の人が減ってゆくばかりである。
私の余生も、そう長くはないだろうけれど…。