ブルーベルだけど

君にはどうでもいいことばかりだね

地下室のメロディー

2015-08-30 12:19:28 | 日記
覚えているだけでも駅近くに4箇所はあったが、フォトの店はとうになくなった。 何軒残っているのだろうか?

立地は1階、2階より、やはり地下。

階段を降りると、そこは陽が届かぬ場所。 レンガの壁、薄暗い灯りに紫煙が漂う。 そんな空間で上京したての僕は “ 大人 ” を味わっていた。 

壁に埋め込んだスピーカーや、垂涎のオーディオを揃えた処もあった。 良いオーディオは実体感があり、録音の時代を問わず活き活きと歌わせる。

Jim Hall の Concierto de Aranjuez と Jan Garbarek の Reflections は対極だ。

前者は、リズミカルなドラムに気だるいベース、独り言のようなギター、起伏を抑えたピアノ。 ひとの営みを感じる温かさ。

後者は、陰鬱なハモンド、呻き声のようなサックス、表情豊かなアコギ、目前で響くドラム。 真冬の夜空のような冷たさ。

前後の間、良いオーディオは音を激変させる。 一挙にベールが剥がれ、澄み切った音に。 但し、両者の共通点はしっかりと残る。 それは深夜、混沌、孤独といったテイスト。


終電が早かった時代。 駅が開くまで待ち、始発で帰ることもしばしばだった。


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