何年前だろうか。 景品が気に入り、ある酒を続けて3本買った。 景品はオンザロックに適したグラスだ。
TVCMによると、注ぐ酒の温度によって模様の色が変わるらしい。 何を勘違いしたのか、僕はこのグラスで子供達と三人で酒を飲みたいと思ったのだ。 ちなみに当時、子供達は飲酒など縁遠い年齢だった。
そのグラスは当時からCDを並べた書棚に入れたまま。 そうそう、この書棚は僕が大学進学で上京した際に最寄のダイエーで現品特価で購入したもの。 身長を超すこの棚を、僕は駅至近のアパートまで抱きかかえるようにして運んだ。 そしてデザインが好きで、未だに使っている。
かつて住んでいたテラスハウスでは、食器棚として階段を降りたところに置いていた。 子供がいなかった頃の食器はこんな華奢な棚に納まる量だったんだろう。
子供達と三人で酒を飲む ・・・ そんな夢のような瞬間が確実に近づいている。