Mars&Jupiter

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ペーター・スカルソープのピアノ協奏曲を聴きながら西谷駅から二俣川まで歩く

2009-05-25 05:01:19 | 古典~現代音楽その他の地域編
昨日は西谷駅から二俣川まで歩きました。
途中聴いたのは1929年生まれのスカルソープの作品。
オーストラリア出身の彼の経歴については、
管弦楽曲編に触れたので省略するが、
日本の音楽からもいろいろ影響を受けている作曲家である。
ピアノ協奏曲は1983年に作曲された作品で、
日本の古い宮廷音楽やバリ島のガムラン音楽から、
影響を受けているようなことを本人自身が解説書で書いている。
作曲した時期は三人の親しい友人を失ったころであったようで、
それゆえ、曲は深刻さ、そして空虚感がみられる。
今回聴いたCDの演奏はタマラ・アンナ・シスロウスカのピアノ、
ジャッド指揮のニュージーランド交響楽団によるものである。

曲は5つの部分に分かれ、グラーヴェ-アニマート-グラーヴェ、カルモ、
アニマート-リソルート、コモ・ノットールノ、エスタティコから成る。
1番目の部分は3番目と4番目の部分に対応し、
2番目は5番目の部分と対応しているようだ。
重苦しい管弦楽の導入に続き、独奏ピアノが入る。
ピアノはやがて躍動する旋律を繰り返し、2番目の部分に入り、
6分くらいから管楽器が演奏するのは雅楽風でもある。
ピアノ独奏はやがて情熱的に盛り上がっていくが、
一方で管弦楽は命のはかなさをうたうかのように、
淡々と静かに音楽を奏でていく。
少し動きのあるアニマートの部分に入り、
打楽器が一定のリズム繰り返し、ガムラン風な部分もみせ、
金管楽器も加わり、ピアノとともに激しい音楽となり、
不協和音も聞かせ荒々しい感じになり盛り上がるが、
そのあとの静かな部分では独奏ピアノが活躍する。
即興風な旋律をピアノは奏でていく。
やがて2番目の部分の音楽が再び現れ、
重々しい、しかしはかなさを感じさせながら、
最後はピアノと管弦楽によって盛り上がりをみせて終わる。