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ギュンター・ラファエルの交響曲第2番ロ短調作品34を聴く

2022-02-11 11:13:37 | 古典~現代音楽ドイツ編
今回取り上げるのは1903年生まれのギュンター・ラファエルが、
1932年に作曲した交響曲第2番ロ短調作品34である。
聴いたCDの演奏はクリストフ・アルトシュタット指揮、
MDR(中部ドイツ放送)交響楽団のものである。
交響曲は五楽章により構成されている。
第一楽章アレグロ・マエストーソは、冒頭から荒々しく始まり、
その感じはまるでワグナーの「ワルキューレの騎行」や、
マーラーの交響曲第2番の第一楽章を想起させる感じである。
いかにも後期ロマン派的であり、主題の展開の方法もマーラー風で、
第2番第一楽章の展開部のようにドラマティックである。
盛り上がりをみせたあと、最後は静まって終わる。
第二楽章アレグロ・マエストーソは、前楽章の主題が、
形を変えて流れるような感じで奏でられていく。
徐々に盛り上がりをみせたあと、いったん静まり、
再び金管楽器を中心に荒々しくなって、最後静かに終わる。
第三楽章モルト・アダージョは、弦楽器中心の旋律で始まる。
やがて金管楽器や木管楽器も絡んで美しい旋律が奏でられる。
ワグナーの音楽のような耽美的なところもあり、
金管楽器が鳴り響くところもロマンティックである。
対位法的な展開もみられ、聴きごたえは十分である。
ワグナーのジークフリート牧歌風とまでは言わないが、
ゆったりとしたテンポの中で叙情的な音楽を聴くことができる。
第四楽章プレッスティシモは、フルートなど木管楽器が活躍し、
荒々しいリズムの中、軽快なテンポで旋律が奏でられていく。
第五楽章レント-アレグロ・コン・スピリートは、
弦楽器による力強く重々しい旋律で始まり、
他の楽器にもその旋律は引き継がれていく。
低弦の奏でる音型に続き、別の旋律が奏でられ、
これは生き生きとして勇ましい感じである。
そのあとは穏やかな感じになる部分もあるが、
再び生き生きとした旋律が奏でられ、
徐々に盛り上がりをみせていき、金管楽器が鳴り響き、
最後は力強く堂々とした感じで終わる。

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