Mars&Jupiter

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ボフスラフ・マルティヌーの「ニッポナリ~日本の和歌による歌曲集」H.68を聴きながら三ツ境まで歩く

2015-02-23 05:31:20 | ボフスラフ・マルティヌーの作品
昨日は二俣川から三ツ境まで往復して歩きました。
途中聴いたのはマルティヌーの作品で、
1912年に作曲された「ニッポナリ~日本の和歌による歌曲集」H.68である。
聴いたCDは、ダグマル・ペツコヴァーのソプラノ 、
イルジー・ビエロフラーヴェク指揮、プラハ交響楽団による演奏のもの。
小野小町や静御前、大津皇子などの和歌をドイツ語に訳したものを
チェコの詩人イリ・カラーセクがチェコ語にしたようだ。
歌曲は7つからなるが、タイトルはドイツ語のタイトルを参考にした。
第一曲「青の時間」(アンダンテ)は、ハープと弦楽器の前奏に続き、
ソプラノが歌う幻想的な歌で、ドビュッシーを思わせるような曲である。
第二曲「老年」(アンダンテ)は、ハープとヴァイオリンによる前奏で、
悲しげな感じがとてもよく、これにソプラノの歌が入る。
叙情的で美しくはかない感じがし、味わいのある作品である。
第三曲「思い出」(アンダンティーノ)は、ハープの伴奏に乗って、
プルートが旋律を奏で、やがてソプラノがその叙情的な旋律を歌っていく。
桜の時期が過ぎても、その香りが服の袖に残っているのを歌っている。

第四曲「夢のような人生」(アンダンティーノ)は、
弦楽器のみによる穏やかな感じの前奏に続き、
ソプラノが叙情的な旋律を歌っていく。
第五曲「雪の上の足跡」(モデラート)は、静御前の歌った和歌で、
「吉野山峰の白雪ふみわけて入りにし人の跡ぞ恋しき」がこれにあたる。
明るい感じの前奏に続き、ソプラノが歌う旋律は幻想的でもある。
ドビュッシーの室内楽曲を聴いているかの感じでもある。
ハープも活躍し、弦楽器とともに歌を支えながら、最後は力強く終わる。
第六曲「見返り」(ラルゴ・レリジオーソ)は、
弦楽器と木管楽器による神秘的な感じの前奏が続く。
印象派風の作風を見せるなか、ソプラノが歌い始める。
変化していく音楽の動きがなかなか楽しい。
第七曲「磐余(いわれ)池のほとりで」(グラーヴェ)は、
「百伝ふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ」という、
大津皇子の歌った万葉集の和歌をもとにしている。
ハープの音と弦楽器、木管楽器の幻想的な音に導かれ、
ソプラノが歌いだし、幻想的で情熱的な音楽が展開される。
最後は解決されないような暗い感じで終わる。

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