Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ロルダンの組曲「レバンベランバ」を聴きながら、横浜から星川まで歩く

2007-05-30 05:22:30 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日は横浜から星川まで歩いた。
短い距離の中聴いた曲はロルダンの管弦楽曲である。
1900年フランスのパリで生またアマデオ・ロルダンは、
スペインにあるマドリード音楽院で作曲法などを学び、
1921年頃からキューバに定住し、
ハバナ・フィルの音楽監督に就き、指揮者として活躍した。
黒人の音楽のリズムに興味を持ち、
タンゴやルンバそしてソンなどのリズムなどを使い、
それらのリズムをいかした管弦楽曲を残している。

組曲「レバンベランバ」は1927年から28年にかけて作曲され、
曲は「フィナル・デ・レル・クアドロ」、「コンパルサ・ルクミ」
「蛇のコンバルサ」「ことの終わり」の四曲から構成されている。
第1曲は華やかな曲だがいくつかの旋律が
ポリフォニック的にからみあっておもしろい。
第2曲はストラヴィンスキーの影響を受けた独特なリズムと
色彩豊かなオーケストレーションのすばらしさが際立つ。
第3曲は打楽器が活躍し、ブラスバンドが好みそうな曲だ。
第4曲もダンスのリズムに乗ってゴキゲンな曲である。


リトミカ第5番は1930年に作曲された作品で、
打楽器奏者だけによって演奏される曲である。
リズムを刻みながら静かに始まるこの曲は、
終わり向かって複雑なリズムを刻み、だんだん激しさを増す。
リズムだけで作られるこの曲を聴いていると
思い出すのはヴァレーズの「イオニザシオン」である。
この作曲年代が1929年から1931年の間なので、
どちらかが影響を受けたのではないかとも思えるのだ。
もちろん、ヴァレーズの方が打楽器の数が33なので多く、
より他の作曲家に与えた影響は大きいのだろうが、
二人の作曲家の間に何か接点がないのだろうか?

いずれにせよ、これらの曲を聴くと20世紀の音楽の世界が、
この時代からメロディーや和声を重視した従来の世界から、
音響の世界へと移っていったというのを感じてしまうのである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする