
金正男は、叔父であり自らの後見人でもあった中国寄りとされる張成沢氏の処刑によって、北朝鮮内での居所がなくなっていた。人の好さから無防備な日常であったようであるが、叔父の処刑後は資金をこれまでのように動かせなかったようである。それでも相当多額の資金運用で事業をしていたり、カジノでの豪遊が確認されている。金正恩から出されていた、「必ずやるべき命令」に期限がなく、金正男は中国を離れた無防備なマレーシアで暗殺された。中国はこの事件に触れないように振る舞っている。
この事件は、金正恩の怯えから命令が下されたものである。周辺の粛清も厳しく、昨年は58人も処刑されている。生産性のない核兵器とミサイル開発も同様に、金正恩の怯えからの政策である。北朝鮮の経済と国民生活を圧迫している。実兄の暗殺は、金正恩体制の終焉が見え始めた事件といえる。