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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

円安は日本にプラスになる?

2014-11-01 | 政治と金
私は獣医師であって、経済学者ではない。経済のことは良く解らない、というよりも大嫌いである。社会動きを金銭評価するからである。その典型が、アベノミクスの第一の矢である。第一の矢は大胆な金融緩和策である。それが足らんかったのか、思ったような効果がなかったのか、昨日書いた”病的”金融緩和策である。
実体経済を見ることなく、インフレ率の数字をなんとしても2.0%にしたいのである。まず最初に市場がサプライズして、株高と円安を招いた。何もしないで大儲けした連中がいる。円安は今日も進行して、1ドル111円を超えた。
この円安を受けて黒田東彦(クロトン)は、「円安は日本全体ではプラスになる」と言ったのである。打ち合わせがなかったのか、安倍首相は同時刻に「円安は家計と中小企業ではデメリットが出ている」と発言している。トリクルダウンが起きてないこともとれる発言であるが、円安を歓迎していないととれる発言である。経団連の榊原会長も「これ以上の円安化好ましくない」と言っている。日銀総裁のクロトンのマネーゲームであるが、円安は日本にプラスになったのか?
貿易収支の赤字は今年十数兆円に上るようであるが、鳩山政権時代は10兆円もの黒字だったし、野田政権時代でも4兆位円の黒字であった。マネーゲームは失敗しているのである。日本のお金が流出しているのである。これが日本にプラスになるのか。
安倍首相はお嫌いなようであるが、対中国の収支は鳩山政権時代には、4兆円の黒字であったのであるが、1兆円もの赤字になっているのである。円安がもたらしたこうした結果が、日本にプラスになっているというのだろうか。
仕掛けられた円安で、原発停止を受けて石油や天然ガスを大量に買わなくてはならなくなったが、円安が大きな負担になっている。早く原発再稼働しなければ、貿易収支は悪化すると安倍政権国民を恫喝するが、実態は自らが作った円安に依拠するところが大きいのである。これも日本にプラスになっているというのであろうか?
アベノミクスで日経平均株価は倍近くも跳ね上がったのに、小売販売は138兆円からほとんど動いていない。物価が上がっていることを考慮すれば、消費動向は下がっているとみるべきなのである。なのに、円安は日本にプラスになっているのだろうか。
そもそも消費増税で経費は上がったのに、我々小規模業者はそれを農家に転嫁できないのが現状である。即ち消費税分を自らが負担して、国家に奉仕しているのである。一般国民は、円安によって生活必需品を主体とした物価上昇をまともに受けているのである。なのに、何が円安が国民にプラスになるというのであるか!

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Unknown (松田まゆみ)
2014-11-02 21:48:24
アベノミクスも時間の問題
私も経済だけで社会を論じるのは大嫌いです。社会は経済だけで成り立っているわけではありませんし、生物の生存基盤である環境問題抜きには考えられません。

日本で株を保有している人がどれ位いるのかよく分かりませんが、株の利ザヤで稼いでいる人は安倍首相を支持したくなるでしょうね。安倍首相は、金融緩和策で何とか支持を得ているのでしょうけれど、アベノミクスの崩壊も時間の問題ではないかと思います。
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Unknown (ひまわり)
2014-11-11 22:50:27
Unknown

庶民への増税の一方で、政府が大企業の法人税の実効税率を来年度から数年間で20%台への引き下げを目指すとしています。

代替財源として、中小企業が多い赤字企業に増税する「 外形標準課税 」の適用拡大などを検討しています。

日本の法人税は35%前後で高いと宣伝されていますが、実際には、研究開発減税などさまざまな租税特別措置で、本田技研や日産などは10%台。

トヨタは最近まで5年間、1円も法人税を払っていなかったのです。

大企業はこの1年間で内部留保を13兆円も溜め込んでいます。

その1部を使って、賃金を上げ、社会保障の充実などで暮らしをあたためるのなら、所得税収は増え、消費も拡大し、本当の景気回復ができます。

「 日本経済は消費税10%で完全に終わる 」「消費税は5%に戻せ 」( ノーベル賞経済学者ポール・クルーグマン/週刊現代9月13日号 )

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